第39号/1992.11
■委員会報告
大プロ技術専門委員会
大プロ開発委員会
■CGES海外調査報告(アメリカ編、ヨーロッパ編)
■平成5年度分科会テーマ募集
■平成5年度プロジェクト推進事業テーマ募集
■会員の皆様へのお知らせ
■委員会報告■
大プロ技術専門委員会(平成4年度第2回)
日時: |
11月13日(金)10:00〜12:00 |
議題: |
@平成4年度「大深度地下空間開発技術」進捗状況報告
A大プロ中間評価報告書集約について
B平成5年度研究開発費概算予算要求について
|
協会を代表して山口専務理事の挨拶があり、続いて委員の交代、紹介があった。
そのあと、来賓にお迎えした通商産業省工業技術院大プロ研究開発官・増田優氏から挨拶を頂戴し、議事にはいった。
議題Aの実証実験については提案された2案について、さらに今後検討することになった。
その他の議題については原案のとおり承認された。
「大深度地下空間開発技術の研究開発」
プロジェクト技術専門委員会
H4.11現在(敬称略・順不同)
職務 |
氏名 |
会社名・所属・役職 |
委員長 |
井畔 瑞人 |
清水建設梶@取締役 土木本部 副本部長 |
委員 |
佐々木一治 |
石川島播磨重工業梶@機械鉄構事業本部 技監 |
〃 |
水品 正昭 |
NKK 総合エンジニアリング事業部 参与 事業開発推進センター長 |
〃 |
保科 久夫 |
渇`原製作所 羽田工場 環境事業本部 第1プロジェクト部 室長 |
〃 |
村井 喜一 |
椛蝸ム組 土木技術本部 副本部長 |
〃 |
五十嵐 亨 |
応用地質梶@探査工学研究所 技術相談所 所長 |
〃 |
小野 義徳 |
小野田セメント梶@セメントコンクリート研究所 コンクリートチームリーダー |
〃 |
保国 光敏 |
鹿島 建設総事業本部 土木技術本部 地下開発室 室長 |
〃 |
小野 文信 |
川崎重工業梶@技術総括本部 開発室 主幹 |
〃 |
川村 泰資 |
川崎地質梶@技術本部 技師長 |
〃 |
清水 昭男 |
褐F谷組 エンジニアリング本部 副本部長 |
〃 |
古見喜八郎 |
KOMATSU 研究本部 企画部 主任研究員 |
〃 |
久我 昴 |
新日本製鐵梶@建材開発技術部 担当部長 |
〃 |
辻 康次郎 |
住友電気工業梶@電力システム技術研究所 所長 |
〃 |
萩原 隆司 |
大成建設梶@土木本部 土木技術部部長 |
〃 |
二司 哲夫 |
潟_イヤコンサルタント 取締役 技術本部 技術第3部長 |
〃 |
津吉 秀一 |
樺|中工務店 ニューフロンティアエンジニアリング本部 技術部長 |
〃 |
岩城 弓雄 |
樺n球科学総合研究所 開発部 部長 |
〃 |
守屋 泰博 |
日揮梶@大洗原子力・技術開発センター所長 |
〃 |
古部 浩 |
滑ヤ組 技術本部 土木技術開発部 部長 |
〃 |
松本 義順 |
三井鉱山エンジニアリング梶@取締役 国内事業部長 |
〃 |
竹重 勲 |
三菱重工業梶@神戸造船所 所長代理 |
大プロ開発委員会(平成4年度第2回)
日時: |
11月17日(火)10:00〜12:00 |
議題: |
@平成4年度「大深度地下空間開発技術」進捗状況報告
A大プロ中間評価報告書集約について
B平成5年度研究開発費概算予算要求について
|
山口専務理事の協会挨拶の後、委員の交代と紹介があった。
そのあと、来賓にお迎えした通商産業省工業技術院大プロ研究開発官・増田優氏から挨拶を頂戴し、議事にはいった。
議題Aの実証実験については提案された2案について、さらに今後検討することになった。
その他の議題については原案のとおり承認された。
「大深度地下空間開発委員会」
H4.11.20現在(敬称略・順不同)
職務 |
氏名 |
会社名・所属・役職 |
委員長 |
高松 武彦 |
KOMATSU 技術顧問 |
委員 |
中藤 信 |
石川島播磨重工業梶@取締役 機械鉄構事業本部長 |
〃 |
山鹿 素雄 |
NKK 専務取締役 総合エンジニアリング事業部 事業部長 |
〃 |
谷島 昶 |
渇`原製作所 専務取締役 |
〃 |
伊丹 孝 |
椛蝸ム組 取締役 エンジニアリング本部 副本部長 |
〃 |
高橋 国男 |
応用地質梶@取締役 営業本部長 |
〃 |
斎藤 亨 |
小野田セメント梶@取締役 中央研究所 所長 |
〃 |
坂本 健次 |
鹿島 取締役 土木設計本部長 |
〃 |
須清 修造 |
川崎重工業梶@常務取締役 技術総括本部 副本部長 |
〃 |
西田 弘 |
川崎地質梶@代表取締役社長 |
〃 |
黒坂 重蔵 |
褐F谷組 常務取締役 エンジニアリング本部長 |
〃 |
井畔 瑞人 |
清水建設梶@土木本部取締役副本部長 |
〃 |
新見 吉和 |
新日本製鐵梶@参与 技術本部 建材開発技術部長 |
〃 |
油本 暢勇 |
住友電気工業株 常務取締役 |
〃 |
三嶋 希之 |
大成建設梶@常務取締役 土木本部長 |
〃 |
前山 紀元 |
潟_イヤコンサルタント 専務取締役 東京事業本部長 |
〃 |
山口 育雄 |
樺|中工務店 ニューフロンティアエンジニアリング本部長 |
〃 |
八木 章 |
樺n球科学総合研究所 常務取締役 |
〃 |
松岡 洋夫 |
日揮梶@取締役 システムエンジニアリング本部長 |
〃 |
上田 勝基 |
滑ヤ組 常務取締役 技術本部長 |
〃 |
作間 照夫 |
三井鉱山エンジニアリング梶@代表取締役社長 |
〃 |
池田 陽夫 |
三菱重工業梶@取締役 船舶・海洋事業本部 副事業本部長 |
■都市ガス等地下貯蔵(CGES)海外調査)■
(財)エンジニアリング振興協会が日本自転車振興会から機械工業振興資金の補助を受け、当センターの「地下空間利用システム策定事業」の一つとして都市ガス等地下貯蔵(CGES)システムのF・Sに関する調査研究」が平成3〜4年度にかけて行われている。この中で平成4年度の調査活動の一環として類似施設の海外調査が以下の二班に別れて行われた。
1.アメリカ・カナダ調査:7月27日〜8月9日
小島東京大学教授を団長とし8名
2.ヨーロッパ調査:8月18日〜8月30日
日比野電中研主席を団長とし11名
1.アメリカ・カナダ調査
◆アメリカにおいては、天然ガス帯水層貯蔵施設としてNATURAL GAS PIPELINE CAMPANY OF AMERIKAをまず訪れた。シカゴ郊外にある事務所にて概要説明を受け、南西部約0.5kmにある現場を見学した。
当プラントは地下500mの帯水層に有効容量4億m3を貯蔵する容量があり、主として季節シーリングを行っている。主要機械設備であるコンプレッサーを50年間以上使用し、今でも維持しているのに感心した。(1台がシャフト破損のため修理中であった。)
次にアラバマ州にて圧縮空気を岩塩層内の空洞に貯蔵し、タービン発電を行っている(CGBS)ALABAMA ELECTRIC CO.INC.のMcINTOSH CAES PLANTを訪れた。ここは最大出力11万KWで週サイクルの電力供給シーリングを行っている。これまでの発電所とは違ったイメージであり、まさにクリーンエネルギーである。また、このような構造を可能ならしめたのは水堀りにて巨大空間を作り得る岩塩層の存在が大である。
次にニューヨーク市のBROOKLYN UNION GAS CO.にて計画されている天然ガス地下貯蔵計画の内容をヒヤリングした。これは2000年以降の冬季ピークシェビングに対応する手段としてフィージビリティスタディーされたもので、水封方式にていつでも実用化でき、サイトもケネディー空港近接地に適地があり、現地を視察した。F・Sながら400万US$をかけた本格的なものであり、内容も実現可能性を重視したものであった。
◆カナダにおいては、マニトバ州にてATOMIC ENERGY OF CANADA LTD.管理下で行われているUNDERGROUND RESERCH LABORATORY(ウィニペク北東約100q)花崗岩内での核燃料高レベル廃棄物地層内処分の安定性評価を基本として研究しており、GL−225m、−443mにて原位置試験を行っている。地下深くに壮大な空洞実験場があり、岩盤特性の基礎研究が掘削方法も踏まえて行われている。(一部山はねが生じている坑道があった。)
次にアルバータ州にあるAMCO CANADA PETROLEUM CO.LTD.を訪問した。ここは可燃ガスを岩塩塊層内に構築した空洞内貯蔵するもので(空洞掘削は水堀り)、その容量は95万m3でありガスパイプライン供給コントロールを主目的とするものである。水の圧入により空洞内ガスを入排出するシステムで、このため広大なプールが地上にある。この塩水に溶け込んだガスを地上で処理するために放電火花にて燃焼するシステムがユニークであり、そのおおらかさが印象的であった。
最後にアラスカ・バルディーズ港にあるALYESKA PIPELINE CO.を訪れ、アラスカパイプラインを見学した。長大なパイプラインの伸縮を吸収するために、わざとジグザグにしているのは非常にシンプルな原理を応用した方法であり、感心させられた。また、港湾内にて以前発生したタンカー事故を教訓として、オイルフェンスを引っ張りながら防災訓練が行われた。鮭の上ってくる美しい港であり、災害時の悲惨さが思い浮かばれる。
2.ヨーロッパにおける調査
◆スウェーデンでは、先ず国内最大の建設会社であるスカンスカ社の本社をストックホルムに訪れた。スカンスカ社はゲレンゲスペルグでライニング方式による高圧天然ガス岩盤地下貯蔵の実証実験を行っており、施設の仕様と最新の実験結果について説明を受けた。実験の直接の担当者と高圧の内圧が作用したときの岩盤、コンクリート及びライニングの相互作用等について貴重な意見交換ができた。
次にオスカーシャムで現在、建設中のSKB(スウェーデン核燃料・放射性廃棄物管理会社)の地下研究施設(エスぺ硬岩研究所)を視察した。
スウェーデンで最後に訪問したのはイェテボリにあるチャルマース工科大学の高圧天然ガス岩盤地下貯蔵実証実験施設である。この実験施設はライニングを設けない貯蔵方法を対象としており、施設の概要とこれまでに得られた実験の結果について調査した。施設は市の中心部から20分程度の距離に位置しており、市街地にこのような実証実験施設があることに感心した。
スウェーデンは全土が良質の花崗岩で成り立っており、岩盤の地下空間の利用が進んでいる理由が自ずと理解できた。
◆イギリスでははじめにロンドンにあるブリティッシュ・ガス本社を訪問し、先方の要請により当分科会の活動等についてプレゼンテーションを行った。
翌日、ロンドン中心から南東に約33kmのビギン・ヒルにあるブリティッシュ・ガス社サウスイースタン支社の高圧天然ガスパイプ貯蔵施設を訪ね、施設の構造、仕様及び採用理由等について調査した。
このあと、クロイドンのサウスイースタン支社を訪問し、供給施設等の説明を受けるとともに運転制御室等を視察した。
さらに、サウスイースタン支社セント・メアリークレー整圧所の膨張タービン発電設備を視察した。この設備は都市ガスの降圧時の圧力エネルギーを利用して発電を行うものであり、所内の電力を賄うほか、余剰電力は売電している。
◆スイスではグリムゼル峠近傍にあるNAGRA(国立放射性廃棄物管理組合)の地下研究施設(グリムゼル岩盤研究所)を視察した。この地下研究所では、高レベル放射性廃棄物の処分にかかわる研究開発が行われており、施設の概要や研究開発が行われており、施設の概要や研究内容等について調査した。さまざまな実験が行われるトンネルは花崗岩体の中にTBMにより掘削されており、無支保であった。岩盤はトンネル壁面に割れ目が見られない非常に良好なものであり、グリムゼル峠やアルプスの山々の風景とともに大変印象に残った。
◆最終訪問国のドイツではミュンヘンから南東約100qに所在するルアー・ガス社のビアパング天然ガス地下貯蔵所を訪ねた。この貯蔵所は廃ガス田方式の貯蔵施設であり、貯蔵規模はドイツ最大である。この施設では立地の背景やシステムの仕様等について調査を行った。ここは遠距離パイプラインで供給されている都市ガス需要の季節的変動量を吸収する役割を担っている。天然ガスを貯留している地層は深さ1560mの砂岩層とのことであったが、地上の牧歌的風景からは思いもよらない施設であった。
◆短い訪問であったが、百聞は一見にしかずのごとく、天然ガス地下貯蔵にかかわる貴重な知見が得られ、非常に有意義であった。
■平成5年度分科会テーマ募集について■
当センターでは平成5年度事業活動の一環として分科会テーマを下記要領で募集しておりますので積極的ご提案をお願いいたします。
なお、詳細は各賛助会員窓口担当者各位に配布済である。
記
1. |
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テーマの基本的内容 |
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@ |
地下空間の開発・利用に関するシステム、コンセプト、エンジニアリングなどの研究開発要素を有するもの。 |
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A |
テーマ及び内容が具体的で調査研究の成果が将来、国内外のプロジェクトに結びつき、技術的、経済的に貢献できること。 |
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B |
公共性・公益性の強いもので、一企業で対応するよりもエンジニアリングの力を結集すべきもの。 |
|
C |
自治体などがかかえているニーズで、将来プロジェクトへ発展する可能性の高いもの。 |
2. |
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具体的提案分野 |
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@ |
マスタープランで提案された未利用エネルギー施設、物流ネットワーク拠点、地下ごみ資源化施設及び防災関連システムに関するテーマ。 |
|
A |
環境対策、地球温暖化防止対策としての地下利用に関するテーマ、特に地下空間の特性とメリットを生かすことができるもの。 |
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B |
現在ある分科会の研究成果から新たな切り口で派生してくるテーマ。 |
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C |
従来通り、提案者の自由な発想にもとづくテーマ。 |
3.提出期限 平成4年12月末
■平成5年度プロジェクト推進事業テーマ募集について■
当センターでは分科会テーマと同様、下記要領でプロジェクト推進事業テーマを募集しておりますので本テーマの提案もお願いいたします。
記
1. |
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テーマの内容及び条件 |
|
@ |
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自治体またはプロジェクト主体予定者等のニーズにもとづき、地下空間を活用したプロジェクトを具体化していくもので、次に掲げる事項のいずれかに該当するテーマ |
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a. |
地域開発及び都市開発などのプロジェクトに関し、プロジェクト・イメージに具体性があり、プロジェクト実現に向けての概念構築及び概念設計などを実施し、具体化を推し進めていくもの。 |
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b. |
自治体またはプロジェクト主体予定者等の強い要請があり、実現性の高いものついて具体的なプロジェクトイメージ・概念を構築するもの。 |
|
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c. |
分科会の成果など、当センターで行ったこれまでの調査研究成果を自治体またはプロジェクト主体予定者等へ働きかけるもの。 |
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A |
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テーマが採用された場合、プロジェクト推進事業を進めていく組織に自治体またはプロジェクト主体予定者等の参加が条件。 |
3. |
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提出期限 平成4年12月末 |
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テーマ募集に関する問い合わせ先
当地下センター 技術開発第一部 三原
TEL:03−3502−3671
FAX:03−3502−3265
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■会員の皆様へのお知らせ■
○サロン・ド・エナ(第142回)開催案内
1.日時 |
12月16日(水)17:30〜20:00 |
2.場所 |
当協会ABC会議室(4階) |
3.テーマ |
「新しい定住型リゾート都市・ハウステンボス
−エコロジーとエコノミーの共存−」 |
4.講師 |
斎藤 繁氏 (鞄本設計 取締役 建築設計部長) |
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