第45号/1993.5

■川内町地下空間利用技術検討委員会

■室蘭地下多目的アリーナ調査研究

■第148回サロン・ド・エナ

■分科会/プロジェクト推進事業の概要


■「川内町地下空間利用技術に関する調査検討」受託■

当センターは愛媛県川内町から「川内町地下空間利用技術に関する調査検討」業務を受託しました。
川内町は愛媛県のほぼ中央に位置し、面積110q2人口1万人余りの町ですが町域の8割が山地であり、山を資源として活用した活性化対策が求められています。
この度、四国縦貫自動車道・川内インターチェンジの完成(平成6年度予定)により、松山市へ16qとなり、また関西方面とも高速道路により結合するために産業・流通の拠点としての発展が期待されています。
こうした背景から、山に空洞を設け、地下倉庫(冷凍、冷蔵)や地下工場など地下空間の特性(保温性、遮音性、耐震性等)を生かした利用形態について調査検討を行うことになったもので、本件は日本の8割近くを占める地山を対象とした地下空間の活用による地域活性化のモデルケースとして関係方面から強く期待されており、今後、愛媛大学工学部土木海洋工学科稲田善紀教授を委員長とする「川内町地下空間利用技術検討委員会」により本格的な調査検討を行う予定です。



■室蘭地下多目的アリーナ調査研究委員会終了■

平成4年8月発足した上記研究委員会は、北海道大学土岐祥介教授を研究委員長として、室蘭工業大学、室蘭市役所、室蘭商工会議所、大成建設梶A日揮梶A鞄本製鋼所、鞄立製作所からなる委員で構成され、室蘭港フェリーターミナルと入江運動公園に隣接する茶津山(海抜95m)の地下に市民が豊かさとゆとりを実現するための施設として厳冬期にも利用可能な多目的アリーナを提案した。さらに、その設置意義、計画理念、構築・設備・運営計画、実現化方策等について検討した。

@設置意義、計画理念
室蘭市は、明治時代から「港と工業のまち」として、北海道開発の先駆的役割を果たしており、西胆振地域の中核都市として位置付けられている。また、室蘭港は北海道唯一の特定重要港湾であり、港湾管理者は室蘭市である。
室蘭市には多彩な産業と変化に富む美しい自然が豊富に展開しており、現在「人間性豊かな海洋・科学都市−ヒューマテック室蘭」をスローガンとして、産業の振興と若者を中心とした自然を活かした街づくりを目指して多くの活性化方策が鋭意実施あるいは検討されつつある。
実施中のプロジェクトとして、室蘭港入口の白鳥大橋が工事中であり、入江運動公園が整備中で一部供用されている。また、民活法の適用を受けた施設を中核に置いたボルガノベイ・マリジャー計画が進展中である。さらに、室蘭港入江地区再開発構想とレインボープロジェクト(室蘭市中央地区都市拠点整備事業)等の各種計画が着手され、重化学工業を中心とした産業都市から新たな脱皮がなされようとしている。
「室蘭地下多目的アリーナ」はこれらの活性化方策に独自のアイデンティティを確立するための象徴的な施設であり、ヒューマテック室蘭の実現に鮮やかな彩りを添えると考えられる。

A施設内容(2案を提案)
A案:矩形大空洞(50m×75m)+中空洞
B案:ドーム大空洞(φ60m)+4個の小空洞
大空洞は、冬季は市民中心のスポーツ、コミュニティ集会等に、冬季以外は観光客も集客可能なイベント開催場等に利用する。中、小空洞は常設施設として美術館、視聴覚ホール、レストラン等の大空洞サポート機能を持つ憩いの場とした。

B建設計画:省略

C快適性と設備
地下空間の特性を活かした人間性、快適性を重視するとともに、周辺環境に配慮した設備計画を目指し、海洋・科学都市に相応しい地下多目的アリーナとした。

D安全性と防災
災害の起こりにくい安全性の高い空間、安心感のあるわかりやすい空間の構成に配慮し、各種災害対応のある地下多目的アリーナとした。

E運営計画
公共性を備えた機能的な運営が展開できる運営形態として、各種類似事例調査の結果から室蘭市より施設の管理・運営を委託された財団法人か第3セクターの設立を提案した。 この運営主体は次の3事業を推進する。

自主事業:地域振興に寄与するイベントの企画と主催
貸館事業:施設利用希望者へスペースを貸し出す
付帯事業:付帯施設を利用した市民と観光客向けのアミューズメント事業実施

F今後の展開 室蘭市を始めとする関係機関さらに室蘭市民の深い理解と支援を得て、実現に向けての努力を継続する。



■サロン・ド・エナ(第148回)開催案内■

今回は地下センターの担当分として次の要領で実施します。多くの皆様のご参加をお待ちしています。

1.日  時: 6月16日(水)17:30〜20:00
2.場  所: 当協会ABC会議室
3.テ ー マ: 「東京から洪水を無くす事を目指して・・・・・・道路下に河川を」
4.講  師: 福 田 欽 一 氏 (東京都建設局 第三建設事務所 工事第二課 課長補佐)
5.講演内容: 21世紀に向けてより高い治水安全を目指して東京都で実施している地下河川構想および実際の工事概要などについて講演していただきます。



■分科会/プロジェクト推進事業の概要■

当センターで実施している事業の中に、「分科会」と「プロジェクト推進事業」があり、各種調査研究が行われていますが、その仕組みや手続が以外に理解されていない面もありますので、その内容について概略を示します。
紙面の都合もありますので、詳しくは、当センター宛にお問い合わせ下さい。

分科会

分科会のテーマ内容

分科会のテーマの内容としては、次のようなものを期待しています。
@地下空間の開発・利用に関するもの。
A調査研究すべき内容が具体的で、研究成果が将来、技術的、経済的に貢献できるもの。
B公共性・公益性があり、一企業で対応するより会員企業の力を結集すべきもの。
Cニーズが明確で、将来プロジェクトへ発展する可能性の高いもの。

分科会の手続き

分科会の標準的手続きは次のようになります。
@テーマ提案
テーマ募集の際に、会員企業に送られる提案用紙に、名称、内容等を記入して申込みます。
Aヒアリング
提案内容の確認や、補足資料の整備などのために事務局がヒアリングを行います。
Bテーマ選定
提案内容を整理して、研究企画委員会において審議して、テーマ候補を絞り込み、関係部署と調整してテーマ決定を行います。
C分科会構成および実施計画書作成
決定されたテーマについて、提案会社と当センターで協議して分科会の構成(会長、委員)を検討し、実施計画書としてまとめます。
D契約および研究開始
提案会社(主査会社)と当センターの間で、委託契約を締結します。
契約金額は、1件9,000千円です。
E特別負担金
契約金額の30%にあたる2,700千円を特別負担金として、当センターに払い込んで頂きます。
この特別負担金に補助金を加えて9,000千円で研究を実施して頂くことになります。
F報告書提出
研究終了後、報告書を300部作成して納入して頂きます。

分科会Q&A

Q1「特別負担金は主査会社が負担するのか?」
A1「振込の事務は、主査会社が行いますが、負担金は、分科会のメンバーで分割して負担することもできます。」

Q2「分科会の構成メンバーに入るには?」
A2「基本的には、その研究に必要不可欠な技術や知識がベースになりますが、同様な提案をしている場合も対象となりますので、当センターにご相談下さい。」

Q3「委員の時間的な負担はどの程度か?」
A3「主査会社には、事務作業が加わりますが通常は、分科会として年に3〜4回程度、作業部会として、月に1回程度の会合と考えられます。 この他に自社内における準備作業が加わります。」

Q4「分科会の調査研究期間は?」
A4「2年間を標準としています。」

プロジェクト推進事業

テーマの内容

分科会よりも一層、実プロジェクトに近いものとして、次のどれかに該当して、研究会に地方自治体やプロジェクト主体予定者が参加することが条件になります。
@プロジェクトの実現にむけた概念設計等を実施するもの。
A地方自治体等の強い要請があり、具体的な概念を構築していくもの。
B分科会の研究成果等を地方自治体等へ働きかけるもの。

手続き

基本的な手続きは、分科会の場合と同じですが、契約金額は3,000千円〜5,000千円となります。 また、報告書の作成部数は10部(委員配付用を除く)となっています。

以上につき、十分ご理解頂き、会員各位の積極的なテーマ提案や参加をお願い致します。