第154号/2002.7 

研究企画委員会・センター運営会議報告

平成14年度社会開発システム策定及びプロジェクト計画策定の研究

平成14年度革新的温暖化対策技術プログラム事業

平成14年度自治体受託事業

平成15年度研究テーマ募集

会員の皆様へのお知らせ


■研究企画委員会・センター運営会議報告■



○研究企画委員会報告

平成14年度の第1回研究企画委員会が6月6日(木)10時より、開催されました。
大関所長の挨拶後、新委員紹介及び伊藤喜栄委員長(大成建設梶@常任監査役)の挨拶があり、また来賓の経済産業省 経済産業政策局 産業施設課の御須課長補佐殿よりご挨拶をいただきました。引き続き委員長の司会により、議題の審議と報告が行われました。議事内容の概要は、以下のとおりです。

議題1:平成13年度事業報告、決算報告について
議題2:平成14年度事業について
議題3:平成15年度テーマ募集について
議題4:平成14年度地下利用推進部会について
議題5:研究企画ワーキンググループの活動について
議題6:その他

 最初に、平成13年度事業報告書(案)及び決算報告書(案)の審議が行われ、承認されました。
次に、@平成14年度の地下センター年間活動計画、A社会開発システム策定事業(システム策定)、B社会開発プロジェクト等の計画策定・推進事業(プロジェクト計画策定)、C特別調査研究―都市のエネルギー効率の向上、D受託事業―高効率熱伝変換、冷熱エネルギー利用、E地下情報化推進部会についてその内容と進捗状況の報告があり了承されました。

 平成15年度の調査・研究テーマ募集については、@補助事業の推移と併せた受託事業テーマ確保の必要性、A補助事業のテーマ募集は従来の7月初旬〜8月下旬から、予算見通しのつく頃までずらしたい、またBニーズ型提案テーマ・受託テーマは随時会員企業から提案を受けたいとの説明が了承されました。

 研究企画委員会の研究企画ワーキングの強化体制案についても提案があり、了承されました。
 また、行事等について研究成果発表会、エンジニアリング功労表彰、エンジニアリングシンポジウム講演等の予定、地下式清掃工場記事、「地下構造物と地下水環境」編集等の説明・紹介が行われました。


平成14年度 研究企画委員会名簿
  (H14.6.6現在敬称略・順不同)

職 務

会 社 名

氏 名
委員長 大成建設

伊藤 喜栄
委 員 NKK

山岸 一也
椛蝸ム組

原田  暁
* 〃 川崎重工業

近藤 保徳
* 〃 潟Nボタ

向野 勝彦
* 〃 褐F谷組

蟹本 博右
 〃 コマツ

古川  健
 〃 清水建設

八田 敏行
 〃 新日本製鐵

栗山 実則
 〃 澗゙イヤコンサルタント

山本  進
 〃 東京ガス

小林  俊徳
 〃 東京電力

白井 伸一
 〃 日揮

林  浩二
 〃 日鉱金属

藤井 佳昭
 〃 鞄立製作所

東條 正宏
 〃 富士電機

佐藤 俊比古
 〃 且O菱地所設計

工藤 康博
* 〃 三菱重工業

西岳  茂



○センター運営会議報告

平成14年度の第1回運営会議が6月13(木)  13時より開催されました。大関所長の挨拶の後、新委員の紹介があり、その後、委員長に平尾隆氏(新日本製鐵鰹務取締役)が選出されました。
委員構成は、下表のとおりです。

 開会にあたり、委員長の就任挨拶の後、来賓を代表して経済産業省 経済産業政策局 産業施設課長 細川政弘殿より、「景気の流れは底を打ったようであるが、まだまだ厳しいものがある。国もいろんな対策に取り組んでいるが、新しいダイナミズム構築による産業環境の整備が重要で、現在の閉塞感の本質的な解決はこれ以外にはないのではないかと考えている。地下センターの活動を通して、新しいフロンティアを切り拓いて行く役割と皆様の英知の結集をお願いしたい」とのご挨拶を頂きました。

会議では、理事会への付議事項を含めて次の議題について報告審議が行われました。
議題1:平成13年度事業報告、決算報告について
議題2:平成14年度事業について
議題3:平成15年度テーマ募集について
議題4:平成14年度地下利用推進部会について
議題5:研究企画ワーキンググループの活動について
議題6:その他

 平成13年度事業報告書(案)及び決算報告書(案)について承認された後、地下センターの平成14年度活動計画(案)の説明がありました。また、平成14年度の補助事業、受託事業、自主事業などの活動状況報告があり、いずれの報告も了承されました。
 事業テーマの募集については@平成15年度補助事業テーマ募集時期の変更、Aニーズ型補助事業提案テーマならびに受託提案テーマは随時会員企業から提案を受けて行くことが了承されました。

次いで、成果発表会、エンジニアリング功労表彰、シンポジウムなど当協会の本年度の主な行事等について説明・紹介があり、また「地下構造物と地下水環境」の編集報告などがあり閉会となりました。


           平成14年度 運営会議委員名簿
                 (平成14.6.13現在 敬称略・順位不同)

職 務

会 社 名

氏 名

役 職
委員長 新日本製鐵 平尾  隆 常務取締役
委 員 石川島播磨重工業 岩本 頴一郎 代表取締役副社長
 〃 NKK 嶋田 正大 常務取締役
* 〃 渇`原製作所 大下 孝裕 取締役
* 〃 大阪ガス 松村 雄二 専務取締役
* 〃 椛蝸ム組 大林 芳久 専務取締役
 〃 鹿島建設 冨岡 征一郎 常務取締役
* 〃 川崎重工業 能勢 修一 理   事
 〃 関西電力 手塚 昌信 取締役
 〃 潟Nボタ 沖原 洋二 常務取締役
* 〃 褐F谷組 有岡 正樹 執行役員
 〃 叶_戸製鋼所 山下 文男 専務執行役員
* 〃 コマツ 大柿 光司 専務取締役
 〃 清水建設 瓜生 喜久雄 常務執行役員
 〃 大成建設 伊藤 喜栄 常任監査役
* 〃 樺|中工務店 最上 公彦 取締役
 〃 中部電力 宮池 克人 取締役
 〃 千代田化工建設 成冨 尚武 取締役副社長
 〃 電源開発 堀  正幸 取締役
 〃 東京ガス 高砂 智之 専務取締役
 〃 東京電力 田村 滋美 取締役副社長
 〃 東洋エンジニアリング 東條  洵 取締役
 〃 戸田建設 香西  慧 専務取締役
 〃 日揮 岡田  剛 取締役副社長
 〃 日鉱金属 宇野  智 上級執行役員
 〃 ハザマ 新名 順一 取締役常務執行役員
* 〃 鞄立製作所 住川 雅春 上席常務
* 〃 日立造船 長谷川 紀夫 執行役員
 〃 富士電機 横田 四郎 執行役員常務
 〃 三井造船 山口 良介 取締役
 〃 且O菱地所設計 加藤 俊二 技術情報部長
 〃 三菱重工業 岸  昭男 常務取締役



■平成14年度社会開発システム策定及びプロジェクト計画策定の調査研究■

 「社会開発システム策定事業(システム策定)」及び「社会開発プロジェクト等の計画策定および推進事業(プロジェクト計画策定)」として、本年度の新規着手テーマ及び継続テーマは以下のとおりです。


地下を利用した浮体式免振システムに関する研究(システム策定)(新規)
委員長:(依頼中) 作業部会(予定)@浮体本体構造、A掘り込み基礎
 浮体式構造物は、その基本的な特徴として、水平方向に非常に高い免振性能を有している。長期的外力がほとんど作用しない「地下」との組合せにより、「浮体式」の特徴をさらに活かせる可能性を研究するのがこの委員会の目的である。
 平成13年度に自主調査研究を実施し、浮体式構造物についての基本的な項目の研究を実施した。平成14年度は、@モデルケースの設定、A地盤・地震動の特性評価、B風・地震外力に対する浮体挙動特性の把握について検討し、平成15年度以降の浮体式構造物の試設計、建設コスト試算に繋げる予定である。

外郭にスパイラルトンネルがあるドーム状空間に関する調査研究―高度な管理を要する産業施設等の地下空間への導入に関する検討―(システム策定)(継続)
委員長:小島 圭二(東京大学 名誉教授) 作業部会:@構造・構築部会、Aモニタリング部会、B地下水環境部会
 具体的な設計法の検討及び建設コストの試算に基き、本工法の実現可能性を明らかにする。

中部国際空港機能アクセスの地下利用に関する基礎調査(プロジェクト計画策定)(継続)
委員長:西 淳二(名古屋大学 教授) 作業部会:あり(1つ)
 物流加工に関する基礎調査と動向予測及び物流加工と地下空間の効率的利用の研究を行なう。

既存インフラを活用した利雪システムの調査研究(プロジェクト計画策定)(継続)
委員長:持田 徹(北海道大学 教授) 作業部会:あり(1つ)
 既存社会資本を併用して事業性の向上と事業化の可能性及び今後の課題を明らかにする。

都市のエネルギー向上に関する基本問題構造と解決に関する調査研究(特別調査研究)(継続)
委員長:山地 憲治(東京大学 教授) 作業部会:あり(1つ)
 エネルギーのカスケード利用により、エクセルギーロス(有効エネルギー損失)を可能な限り解消する方策を研究する。





■平成14年度革新的温暖化対策技術プログラム事業■

本年度の新規着手テーマは以下のとおりです。

高効率熱電変換システムの開発(新規 提案中)
プロジェクトリーダー:梶川副学長(湘南工科大学) 作業部会:@熱電変換モジュール、A熱電変換システム、B普及調査研究/評価技術
 熱エネルギーを高効率で回収するための革新的熱電変換モジュールの開発、これを用いた熱電変換システムの実用化開発及び熱電変換システムの普及に向けた調査・評価技術の確立の研究を行なう。




■平成14年度自治体受託事業■

雪の冷熱エネルギー利用に関する基礎調査
(継続)
委員長:持田 徹(北海道大学 教授) 作業部会:あり(1つ)
 平成13年度に引き続き、札幌市の雪対策施設や公共施設を用いた冷熱エネルギーの利用方法を調査研究し、実用化へ向けての基礎データ収集、システム検討、課題の整理等を行い、総まとめを行なう。




■平成15年度研究テーマ募集■

 平成15年度の社会開発システムの調査研究及び社会開発プロジェクトの計画策定テーマ募集は、従来の7月初旬〜8月下旬から若干遅らせた時期としたいと考えております。詳細が決まりましたら、各企業窓口担当者あての連絡、GECニュース及びホームページへの掲載でお知らせいたします。
なおニーズ・課題分析テーマ(補助事業特別テーマ)、受託提案テーマは常時ご相談を受付けております。





■会員の皆様へのお知らせ■

○第246回サロン・ド・エナ開催のご案内

日 時 :平成14年7月17日(水)17:30〜(於:当協会6階CDE会議室)
講 師 :石田 優 氏(国土交通省 都市・地域整備局 都市再生推進室 次長)
テーマ :「都市の活力の再生!―都市再生特別措置法の実施とこれからの課題―」

講演趣旨:我が国の活力の源泉である都市の再生を図り、その魅力と国際競争力を高めることは、経済構造改革の一環としての重要課題であり、政府をあげた取り組みが進められています。その中で、容積率等に関する思い切った特別措置が講じられるいわゆる都市再生特区の創設など、時間と場所を限った思い切った措置を講じる「都市再生特別措置法」が平成14年3月29日に成立し、6月1日に施行されました。この特別措置法を中心に、現在の都市再生をめぐる取り組みについてご紹介いただきます。
(講演終了後懇親立食パーティ)

会 費:3000円(非会員5000円)(当日受付にて申し受けます)
申込要領:FAXで事務局へお申し込み下さい。申込多数の場合は先着順で締め切らせていただきます。
        地下開発利用研究センター 事務局 中村 (TEL:03-3502-3671/FAX:03-3502-3265)
        お申し込みはこちらへ                             
(8月のサロン・ド・エナはお休みです。次回は9月18日を予定しております)

○研究成果発表会2002開催のお知らせ

先月号で詳細をお知らせしました「エン振協研究成果発表会2002」が7月9日〜11日(財団本部)、12日(地下センター、石油センター)に開催されます。本成果発表会は、当協会における主として平成13年度の委員会、研究会等での研究成果を発表いたしますので、是非多数の方々にご参加いただきたいと思います。地下開発利用研究センターのセッションは、7月12日(金)です。なおセンター会員は財団本部のセッションも参加聴講できます。

1.会   期:平成14年7月9日(火)〜12日(金)の4日間
2.会   場:当協会6階 6−CDE会議室         3.参加費:無 料
4.定   員:120名(参加可否を担当者あて問合せください)  5.プログラム:先月号参照
問合せ先:GEC 中村  TEL 03-3502-3671 FAX 03-3502-3265

○わが国初の地下水工学テキスト「地下構造物と地下水環境」出版のお知らせ

6月10日に1冊3990円で店頭に並んでいますが、先月号でお知らせしました会員の特典の締め切りが迫っております。すでにかなりの引き合いが当協会にきております。購入をお考えの当協会会員の方は2002年7月31日(水)〔必着〕までにお申込いただけば、会員特価3390円(税込、送料別*)でお求めいただけます。お急ぎください!

*送料は実費で、1冊の場合310円、10冊以上無料となります。
申込先:理工図書株式会社 営業部  〒102-0071 東京都千代田区富士見1-8-19
TEL:03-3230-0221/FAX:03-3262-8247
(専用申込書をFAX又は郵送。申込書は会員企業に別途配布済ですが、事務局にもあります)


舌句雑感:先日、ブラジルの雑誌"Made in Japan"から日本の地下利用について取材したいとの電話があり、日系2世のかわいい和田レポーターが当協会にこられて、日本の地下利用のことをいろいろお話する機会があった。残念ながら記事はボツになったようであるが。加えて、中国東方航空の機内誌に目を通す機会を得た。その中に中国からの視点で、日本の地下利用に大いに関心を持っている記事が掲載されており、日本人を「生活在地下的民族」として紹介してあった。
 広大な土地を持つ民族から見れば、地下を利用するメリットはこれからの課題であろう。地下のショッピングモール・ネットワーク等に新しい生活カルチャーとして大きな興味と関心を抱いているようである。中国でも既に黄河流域の地下住居群や上海の地下病院、桂林の地下街などは有名であるが、今後の地下利用の多彩な広がりに向けて、地下センターも少しでもお役に立てば幸いだなと思っている。(GECニュース編集者)