第205号/2006.10

■平成18年度 第2回運営会議 報告

■平成18年度 第2回研究企画委員会 報告

■「高効率熱電変換システムの開発」海外技術調査報告

■熱電発電フォーラムのご案内


■新規受託案件のご紹介


■会員の皆様へのお知らせ




■平成18年度 第2回 運営会議 報告■
 
 平成18年度の第2回運営会議が9月15日(木)10時より、当協会において開催されました。入澤常務理事の挨拶の後、大林 芳久委員長( (椛蝸ム組 専務取締役)のご挨拶がありました。大林委員長から来賓のご紹介があり、経済産業省 製造産業局 産業機械課 国際プラント推進室 細川 貴文氏よりご挨拶をいただきました。続いて本会議に入り、次の議題について報告審議が行われました。

議題1:前回運営会議議事録の確認
議題2:平成19年度補助金要望について
議題3:平成18年度事業進捗状況について
議題4:その他

 平成18年度事業進捗状況では、補助事業、開発プロジェクトの進捗状況の報告があり、さらに地下利用推進部会、地下情報化部会、研究企画ワーキンググループのそれぞれの活動の報告がありました。議題は、いずれも了承されました。
次回は、平成19年3月に開催予定です。

 




■平成18年度 第2回 研究企画委員会 報告■

 平成18年度の第2回研究企画委員会が9月4日(月)16時より当協会において開催されました。入澤常務理事の挨拶の後、小野 武彦委員長(清水建設梶@専務執行役員 土木事業本部長)のご挨拶がありました。引き続き委員長の司会により、議題の審議と報告が行われました。

議題1:第1回研究企画委員会議事録の確認
議題2:平成19年度の補助金要望について
議題3:平成18年度事業進捗状況について
議題4:その他

 平成19年度の補助金要望では、4件のテーマが紹介され、提案が承認されました。平成18年度事業進捗状況では、補助事業、開発プロジェクトの進捗状況の報告があり、さらに地下利用推進部会、地下情報化部会、研究企画ワーキンググループ、サブワーキンググループの活動が報告されました。議題は、いずれも了承されました。
次回は、平成19年3月に開催予定です。



 


 

■「高効率熱電変換システムの開発」海外技術調査報告■

 本プロジェクトは、本年度が最終年度であり過去4回の海外調査(米国、欧州、豪州、米国)に次ぐ5回目の海外調査となります。今回は、8月1日(火)〜8月12日(土)の間、オーストリアのウィーンで開催される国際熱電学会ICT2006を中心にドイツ、フランスと3カ国を調査してまいりました。直前に調査団団長の梶川武信PL(湘南工科大学学長)が急務で出張を断念せざるを得なくなった関係で大西PL補佐を団長代理として計10名が参加しました。
 調査団は、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO):安富主任研究員、尾白主査、(独)産業技術総合研究所(AIST):小原主査、(財)電力中央研究所:泉委員、(社)日本ガス協会:吉田委員、IHI:太田課長、ヤマハ:堀尾課長、ENAA:入澤常務、植木部長、大西主幹の計10名です。
 ウィーンで開催されるICT2006へ向かう前にドイツとフランスの研究機関を訪問しました。



(1)German Aerospace Center(DLR)
−ドイツ・ケルン
 ここでは宇宙・航空関連の材料技術の研究、溶接技術、セラミック材の研究が行われている。熱電に関しては、異種の材料を積層するセグメント方式による熱電特性の高性能化に力を入れたり、セグメント化モジュールによる自動車、航空機などの排熱利用の適用をにらんで研究しています。
  さらに航空機用の熱流束センサー、太陽光発電と熱電変換を合わせた建築構造材の研究も行われています。プレゼン、意見交換の後、隣接する宇宙飛行士の訓練センターも見学しました。

Dr.Muellerと一緒に

2)Fraunhofer Institute−ドイツ・フライブルク
ドイツ国内に58の研究所を擁す機関で、訪問したのはドイツ南部のエコタウンにあるフライブルクの研究所です。Dr.Boettnerを中心にBulk,Thin Film,Nano-Scaleの3つのレベルで研究開発が
行われています。
 冷却用のMicro-Peltier Coolersの研究は、ICの冷却を目指して進んでいますし、Thin-Film Deviceとして"Micropelt"を商品化しているようです。またThin-Filmの製作現場も見学できました。
Fraunhofer lnstitute にて 


3)Laboratoire De Physique Des Materiaux  −(LPM)フランス・ナンシー
 Prof.H.Scherrerを中心に熱電材料の研究が行われています。彼のもとから多くの熱電研究者が輩出されており、ここナンシーのEcol des Mines の卒業生は、産業界でも指導的な地位の人が多いそうです。
 Bi-Te-Sb-Se系の材料研究を行ってきたが発電用の材料としてMoS系のChevrel相化合物の研究を行っています。Prof.H.Scherrerより欧州全体の熱電に関する研究状況の概説もお聞きしました。米国との関係は緊密だが、今後アジア圏との交流を進めたいとの意向のようでした。
フランス・国立鉱山大学(ナンシー大学)にて


□ICT2006(ウィーン)8月6日(日)〜10日(木)
 会議参加者約300人中なんと100人程が日本人でした。次が数十人単位で韓国、欧州各国、米国、中国などです。発表は、朝8時から夕方5時半まで。ポスターセッションが、5時半より始まり7時まで。 
 当方プロジェクトより大西研究主幹、AISTの小原先生、IHIの太田課長が発表、ポスターセッションはヤマハの堀尾リーダーが発表されました。 
 特に、大西研究主幹の発表は、25分に亘るもので(他者は15分)参加者の関心が高かったせいもあってセッション会場は、ほぼ満員の盛況でした。発表の後、特に熱電発電のアプリケーションの詳細に関しての質問が多く、各企業への橋渡しの役割を当ENAAとして十分果たせたと自負しております。

□出張こぼれ話

  私にとって久しぶりの成田空港は、6月に改装完了した第一ターミナルの出発ゲートでの旅立ちでした。欧州の到着第一歩はドイツ最大のフランクフルト空港です。ここでICEという国際列車への乗り換えです。7人グループでの団体行動でしたが、わけあって4人は各駅停車の普通列車に乗ってしまいました。しかも違うルートで。フランクフルト〜ケルンで2つの鉄道ルートがあったとは・・・。ケルンでは無事7人は一緒になり一安心。天気は?・・・ずーっと雨でした。到着日の8月1日から4日まで毎日傘が必要でした。
 ウィーンでは NEDO・IHI・ヤマハより各々1名ずつ後続参加者が増え 団員は計10人となりました。会議開催中の中日の8月8日(火)の夜は参加者が招かれ、中世の建築物で由緒ある市庁舎内で晩餐会が豪華に行われました。弦楽4重奏やダンスも繰り広げられ、まさにウィーンならではの演出となり心に残る夜を過ごせることができました。帰国を次の日に控えた10日の日は、英国で航空機を対象とした大量殺人のテロ未遂事件が起こり大変な事態となっていました。ところが、意外にも次の日(11日)のウィーン空港は、全く問題なく飛行機は予定通り出発し、翌12日朝定刻に成田に着くことができました。(植木 康行 記)







■熱電発電フォーラムのご案内■

NEDO技術開発機構 助成事業 「高効率熱電変換システムの開発」
プロジェクトの成果を紹介し、熱電発電の未来を考える
主 催:財団法人エンジニアリング振興協会     
共 催:独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
後 援:経済産業省
協 賛:日本熱電学会、(社)日本セラミックス協会、(社)日本伝熱学会、(社)電気学会、(社)応用物理学会、(社)日本金属学会、(社)日本材料学会、(社)日本機械学会

■開催日  2006年10月31日(火) 12:00〜17:00
■会  場 オリンピック記念青少年総合センター 国際交流棟(会場のURLは、http://nyc.niye.go.jp/
■参加費 無料     
■定 員 250名 (定員に達し次第締め切ります)
■講演プログラム : 国際会議室 (13:00〜17:00) 
◆熱有効利用技術としての高効率熱電変換システム   柏木 孝夫(東京農工大学大学院)
◆「高効率熱電変換システムの開発」の総括 梶川 武信(湘南工科大学)
休憩 : 14:05〜14:25
◆カスケードモジュールの開発 (宇部興産梶j
◆高効率熱電変換モジュール・システムの開発 (コマツ)
◆抵抗加熱式工業炉用熱電変換システムの開発 (石川島播磨重工業梶j
◆100〜150℃の温度域の排熱を想定した熱電変換システムの開発 (鞄月ナ)
◆民生用光源等排熱利用熱電変換素子及びシステムの開発 (ヤマハ梶j
休憩 : 15:40〜16:10
◆熱電発電モジュールの性能評価技術    ((独)産業技術総合研究所)
◆熱電変換システムの多様な活用に向けて 藤田 稔彦(東京海洋大学)
■ポスター・デモ展示 : エントランスホールにて 12:00〜17:15まで開催
■懇親会   17:15〜19:00 :レセプションホール (会費:2,000円)
■お申込   ホームページから http://www.enaa.or.jp/GEC/、又はFaxにてお申込下さい
■お問合せ  (財)エンジニアリング振興協会     E-mail gec-adm@enaa.or.jp
熱電発電フォーラム事務局 Tel: 03-3502-3671 Fax: 03-3502-3265 

            



 


■新規受託案件のご紹介■


□石油ガス地下岩盤貯蔵の新技術状況調査 
 当協会は、(独)石油天然ガス・鉱物資源機構(JOGMEC)の標記調査研究の公募に応募し、このたび受託しました。
 本年に入り、中国やインド等の経済発展、ハリケーン等多発する自然災害、イラク等複雑な国際政治情勢などを背景に原油価格が高騰し、あらためて我が国のエネルギーセキュリティーの重要性がクローズアップされています。地下岩盤貯蔵技術では、我が国においても石油地下備蓄基地が操業開始以来10年以上を経過し重要な一翼を担っており、液化石油ガス(LPG)の地下備蓄基地が建設中です。
 また、天然ガス、DME、バイオマスなど各種のエネルギー燃料も注目されています。この調査研究は、これらを背景に、今後世界的に求められてくるエネルギー燃料の貯蔵に関し、地下岩盤貯蔵の新技術について調査するものです。  
 すなわち、地下岩盤貯蔵の新技術に関する国内外の現況や今後の動向を調査し、成熟度、環境負荷、コスト、安全、ニーズ等から評価し、近い将来有望と考えられる技術の洗い出しを行うものです。
 この調査研究は、二つの委員会で構成され、技術委員会は、山路憲治氏(東京大学教授工学系研究科電気工学専攻)を委員長に5人の委員で編成されます。また、ワーキング委員会は、岩盤、設備などの技術者10人を委員として編成し、海外・国内の技術情報を整理するとともに評価方法や基準を検討し取りまとめていきます。

             



 


■会員の皆様へのお知らせ■


□エンジニアリングシンポジウム2006開催のご案内

未来に貢献するエンジニアリング−構想力・実現力・人間力
 
日 時:2006年10月19日(木)・20日(金) 
場 所:大手町サンケイプラザ
◆お申し込み方法:  
当協会のWEBサイト(ホームページ)からお申し込みください。(http://www.enaa.or.jp)WEBサイトの
受付登録画面は個人受付専用ですが、従来どおり複数一括の申し込みもできます。その場合は、恐縮ですが、「複数申し込み用紙」から用紙をダウンロードし、e‐mail (sympo‐ad@enaa.or.jp)にてお申し込みください。
また、社内へのご案内にもこのWEBサイトをご利用ください。「参加証」は、参加費振込確認後お送りします。
◆ 申込〆切 : 2006年10月6日(金)    
◆ 参加費(シンポジウム&交流会 消費税込み): 15,750円 (消費税込み)
◆ プログラム:URL http://www.enaa.or.jp をご参照ください。