第208号/2007.1
■日本自転車振興会補助事業 地域産業活性化をめざした水素エネルギー供給利用システムの実現化の調査研究 第2回委員会 報告
■石油天然ガス地下岩盤貯蔵の新技術開発状況調査 第2回技術委員会報告 現地調査報告
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経済産業省地域経済産業審議官 福水 健文 |
平成19年の新春を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。新しい年の門出に あたり、地域経済産業政策に対する所感を述べさせて頂きます。 |
□ 地域産業活性化をめざした水素エネルギー供給利用システムの実現化の調査研究 □
□第2回委員会 報告□
平成18年12月21日(木)標記の第2回委員会(委員長:松下 潤、芝浦工業大学教授)が当協会の会議室で開催されました。
本調査研究の目的は、地域産業の活性化をめざし水素エネルギー供給利用の地域モデルを構築することであります。平成17年度事業に引き続き、本年度の事業では、地域の水素・電力・熱供給ネットワークモデル全体像(短・中・長期)の構築、展開をめざすため、以下の調査検討が進められています。
@想定地域の電気・熱の需要サイドの検討
A想定地域に対する電力・熱の供給サイドの検討
B想定地域への電力・熱の供給インフラの検討
委員会では、調査研究の中間進捗状況、今後のスケジュールなどが報告され、活発な意見交換がなされました。
□第2回技術委員会 報告□
標記調査の第2回技術委員会(委員長 山地 憲治 東京大学教授)が、平成18年12月19日(火)に当協会会議室で開催されました。
本調査研究は、各種燃料を対象とした国内外の岩盤貯蔵技術を調査し、現状の評価をするものです。今回の技術委員会では、各燃料毎の貯蔵技術の評価について議論されました。各技術に対する評価基準について再検討することとなり閉会しました。また、ジオストック社のシュルチンガー氏(Mr.Roland
Schirtzinger)をお招きして講演していただきました。
演題は、「The State-of- the-Arts of Underground Energy Storage Facilities in the
world and Future Perspectives」で、世界の燃料貯蔵技術の現状を紹介していただいたものです。岩塩貯蔵や帯水層貯蔵など国内で見られない技術の紹介もあって興味深いものでした。また、低温貯蔵技術など新しい岩盤貯蔵技術にも触れられ世界中で広まる岩盤貯蔵のニーズの高さを改めて確認しました。
次回は、2月下旬に開催されます。
□ 現地調査 報告 □
前述の技術委員会に先立ち、石油ガス地下岩盤貯蔵の新技術状況調査の一環として、現稼働中の石油岩盤備蓄基地における維持管理方法や災害時の対応等の現状把握を行うとともに、現在施工中のLPG岩盤備蓄基地を視察し、岩盤備蓄の安全性・有効性を調査することを目的として現地調査しました。この調査は、技術委員会
山地憲治委員長(東京大学 教授)をはじめWG委員も参加して12月4日(月)〜5日(火)に菊間国家石油備蓄基地と波方国家石油ガス備蓄基地の2ヶ所を現地調査したものです。
4日(火)に菊間国家石油備蓄基地を訪問して、操業中の基地を視察しました。基地概要のご説明を受けた後は、サービストンネルから受払竪坑上部室に入り、受払施設も視察させていただきました。その後、会議室にて質疑応答があり、操業中における維持管理方法や災害時の対応などの知見を深めることが出来ました。
二日目の5日(火)は、波方国家石油ガス備蓄基地に赴き、基地の概要説明を受けた後、坑内へご案内していただきました。最深部に到達した坑内は、石油ガス岩盤貯槽がくっきりと姿を現し圧倒的な規模が体感できるものでした。水封トンネルなども着々と進む様子をつぶさに見せていただくことができ、目的とした岩盤空洞の施工、水封施設、その他付帯施設を調査することで岩盤備蓄の建設技術、技術成熟度等の新技術状況を把握することに大いに役立てられるものとなり、有意義な調査となりました。
この調査にあたり、(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)菊間国家石油備蓄基地事務所および、波方国家石油ガス備蓄基地事業所、日本地下石油備蓄株式会社菊間事業所の関係者のご協力に紙面をお借りして御礼申し上げます。
「歴史に学ぶ地下空間利用」
1.主 催 :(社)土木学会 (担当:地下空間研究委員会)
2. 後 援 :国土交通省・(財)エンジニアリング振興協会・(社)日本建築学会・(社)日本都市計画学会
・(社)地盤工学会・(社)資源・素材学会・日本応用地質学会・都市地下空間活用研究会
3.期 日 :2007年1月17日(水) 9:15〜17:40 (予定)
4.会 場 :早稲田大学国際会議場
(〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1丁目20−14 / TEL 03-5286-1755 )
東京地下鉄東西線「早稲田」駅下車徒歩約10分,都電荒川線「早稲田」駅徒歩約2分
5.参 加 費 :8,000円 (テキスト代5,000円を含む) ただし,学生は3,000円
6.定 員 :250名(先着順)
7.申込 方法 :次のいずれかの方法でお申込ください。申込書到着後、10 日前後にて折り返し「参加券」をお送りいたします。
(1) 電子申込:土木学会ホームページ 本部主催行事の参加申込
(http://www.jsce.or.jp/event/active/information.asp) よりWeb上からお申込ください。
(2) FAX申込:土木学会誌に綴込みの「土木学会本部主催行事参加申込書」に必要事項をご記入の上、FAX 03-3355-5278 あて送付ください。なお、参加申込書は土木学会ホームページ
(http://www.jsce.or.jp/event/active/form.pdf) よりダウンロードすることもできます。
8.申込締切 : 2007年1月10日(水)【必 着】
9.プログラム:
井深大記念ホール (司会 第12回地下空間シンポジウム実行委員会委員長 小森 和男)
9:15〜 9:30 | 開会挨拶・委員会報告 地下空間研究委員会委員長 大西 有三 | ||
9:30〜12:00 | パネルディスカッション 「歴史に学ぶ地下空間利用」 | ||
コーディネータ | 岸井 隆幸 | 日本大学教授 | |
パネリスト | 竹内 直文 | 国土交通省大臣官房技術審議官 | |
大西 有三 | 京都大学大学院教授 | ||
越澤 明 | 北海道大学大学院教授 | ||
小沢 詠美子 | 成城大学民俗学研究所研究員 | ||
12:00〜12:20 | 話題提供 「上海の地下利用の現状と未来」 | ||
話題提供者:束 c (SHU YU) 同済大学教授、粕谷 太郎 鉄建建設(株) | |||
12:20〜13:20 | 昼 食 | ||
13:20〜17:30 | 3会場に分かれて論文発表 |
第1会場
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第2会場
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第3会場
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13:20〜14:10 | 審査付論文発表 (A1) 2編 |
13:20〜14:10 | 審査付論文発表 (A2)2編 |
13:20〜14:10 | 審査付論文発表 (A3)2編 |
14:10〜14:20 | 休憩 | 14:10〜14:20 | 休憩 | 14:10〜14:20 | 休憩 |
14:20〜17:15 | 一般論文発表 (B1)11編 |
14:20〜17:30 | 一般論文発表 (B2)12編 |
14:20〜17:30 | 一般論文発表 (B3) 12編 |
・審査付論文発表 各発表20分 各質疑5分 ・一般論文発表 各発表10分 各質疑5分 |
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17:30〜17:40 | 閉会挨拶 |
○第293回サロン・ド・エナ開催のご案内
日 時:平成19年1月17日(水)17:30〜 (於:当協会6階CDE会議室)
講 師:井口 哲 殿 トヨタ自動車株式会社 トヨタ自動車東富士研究所 FC開発部 主査
テーマ:「燃料電池自動車の開発動向」
〜持続可能なモビリティ(移動手段)の実現に向けて〜
講演要旨: 燃料電池自動車は、究極の低公害車として、国内外の自動車メーカーが開発に注力している。
国内でもトヨタ・ホンダ・日産・スズキなどが、すでに公道走行ができる車両を開発済みで、経済産業省が進めるJHFCプロジェクトなどの場で、従来の内燃機関を利用した自動車に比べ、エネルギー効率に優れ、地球温暖化の原因ともなるCO2の排出も削減できることを積極的にアピールしている。しかしながら、燃料電池自動車の普及には、主要コンポーネントである燃料電池の耐久性の改善や車両コストの低減などに加え、水素インフラの整備、社会的コンセンサスの形成など解決しなければならない課題が多く残されている。
今回の講演では、移動手段としての現在の自動車が、ガソリン車に至った経緯、石油資源の枯渇・CO2による地球温暖化問題への対応、燃料電池車への取組みと意義、トヨタでの開発の成果と今後の課題および解決手段、水素社会実現へのプロセスと課題および期待される政策等についてお話戴く。
(講演終了後、懇親立食パーティがあります)
申込要領:FAXで事務局へお申し込み下さい。申込多数の場合は先着順で締め切らせていただきます。
地下開発利用研究センター 事務局 中村 (TEL:03-3502-3671/FAX:03-3502-3265)
地下センターのホームページ(http://www.enaa.or.jp/GEC/)から直接申込みができます。
舌句雑感:明けましておめでとうございます。昨年、年の瀬も押し迫る頃、早くも安倍政権の支持率が下がってしまいました。そんな中で、平成19年度政府予算案が決定しました。82.9兆円の規模は、前年比4%増の久しぶりに80兆円を超える規模です。その中でも少子化対策の予算増は好ましいことですが、本当に真剣に考えないと「国が滅ぶ」ことになりかねません。ある雑誌のコラムでは、少子化対策には、「移民を受け入れよ」とか意見を述べていました。単一民族国家が消滅しかねません。生産力は落ち、経済力も失墜します。 |