第214号/2007.7
■平成19年度 新規事業のご紹介 □日本自転車振興会補助事業
平成19年度の第1回運営会議が6月21日(木)10時より、当協会において開催されました。入澤常務理事の挨拶の後、新委員の紹介があり、その後、委員長に小野武彦氏(清水建設 代表取締役 専務執行役員 土木事業本部長)が選出されました。開会にあたり、委員長の就任挨拶の後、来賓を代表して経済産業省 地域経済産業グループ産業施設課井上課長補佐殿よりご挨拶を頂きました。会議は、次の議題について審議報告が行われました。
議題1:前回運営会議議事録の確認
議題2:平成18年度事業報告・決算報告について
議題3:平成19年度事業について
議題4:平成20年度エンジニアリングに関する調
査研究(提案公募)の予定
議題5:その他
平成18年度事業報告書(案)及び決算報告書(案)の審議が行われ承認されました。次に平成19年度事業計画活動状況報告と平成20年度エンジニアリングに関する調査研究(提案公募)の予定が説明され、いずれも了承されました。次回は、9月に開催予定です。
平成19年度の第1回研究企画委員会が5月24日
(木)10時より当協会において開催されました。
入澤常務理事の挨拶の後、新委員紹介及び田代委員長(鹿島建設 常務執行役員 土木管理本部長)の挨拶があり、引き続き委員長の司会により議題の審議と報告が行われました。
議題1:前回研究企画委員会議事録の確認
議題2:平成19年度補助事業のテーマと委託先について(審議)
議題3:平成18年度事業報告について(審議)
議題4:平成19年度事業について(報告)
議題5:その他
平成19年度の補助事業のテーマと委託先および、平成18年度事業報告書(案)の審議が行われ、承認されました。
次に平成19年度の事業概要と活動状況が報告され、了承されました。次回は、9月に開催予定です。
■平成19年度 新規事業のご紹介■ □日本自転車振興会補助事業
□バイオマス起源DMEを含むエネルギー貯蔵・供給システムの開発
原油価格の高騰や、CO2排出量削減の観点から、エネルギー利用効率の一層の向上や、CO2負荷の少ない天然ガスの利用拡大、GTL、DMEなど次世代液体燃料の導入のニーズが高まっています。また、バイオマスや太陽光・風力などの自然エネルギーを活用した電力供給が最近特に注目を集めています。
自然エネルギーなどを利用する場合は、気象条件などにより変動する発電量と電力負荷の整合が重要であり、その観点からの技術開発が鋭意進められています。
一方、バイオマスについてはリファイナリー技術により液体燃料にして貯蔵することにより、需要側の変動との整合をとる方法が検討されています。さらに、この液体燃料を自動車や家庭用燃料などにも使用することができれば、より効率的なエネルギー利用が可能になるとともに、自立性が高く災害などによる供給途絶にも強いエネルギー供給システムを構築することができます。
本調査は、多用途で環境にも優しく次世代燃料としての期待が大きいバイオマス起源DMEなどを含むエネルギー貯蔵・供給システムの構築を提案し、その実現に向けた技術的課題や、事業性・環境性の検討を行い、将来の需要に備えようとするものであります。
□気体水和物利用による水素貯蔵システムの検討
近年の原油価格高騰を受けて、国家のエネルギーセキュリティ上、需要の季節変動を吸収できる程度のエネルギー貯蔵システムが求められています。
将来、天候に左右されやすいバイオマス・エネルギー等の再生可能なエネルギーの利用が進んだ場合には、さらなるエネルギー貯蔵の需要の必要性が高まるものと思われます。本調査研究では様々なエネルギー貯蔵技術のうち、水素のエネルギー貯蔵技術を取り上げています。
水素社会の到来は、30年先とも言われていますが、容易に貯蔵できれば、水素は、直接エネルギーとして利用するだけでなく他のガスと合成することによって広範囲に利用することができ、多様性のあるエネルギー源といえます。現在でもさまざまな水素貯蔵技術が開発されつつありますが、気体水和物利用による水素貯蔵技術は、化学変化を伴わずに大規模な貯蔵が可能とされながらも、水素水和物を生成するのに2,000気圧の高圧が必要であるために検討されて来ませんでした。近年、水素水和物生成圧力を低下させる技術が見出されて注目を集めています。未だに実験室レベルの技術ではあるが、将来実用化の可能性を秘めており、本調査によって水素貯蔵システムとしての実現可能性の検討を行います。
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□大深度地下を活用した首都圏物流トンネル・新輸送システムの可能性調査
経済の国際化、企業間競争の激化、人々のライフスタイルの多様化など近年の物流を取り巻く環境は、急激に変化しています。そのような中、より低コストで高サービスの物流が求められるとともに、京都議定書(平成17年2月発効)に基づくCO2の削減も大きな命題となっています。
本研究では、「評価実現方策、事業化手法、地下利用のニーズと助成・規制」を念頭により現実性のある「基本計画」として、「東京港大井コンテナ埠頭〜圏央道八王子北IC」の拠点間を連結し、途中首都圏3環状との連携をみた大深度地下物流トンネルおよび新輸送システムの可能性を追求するものです。
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□3次元地下空間情報の利活用に関する調査研究
各事業者が所有・管理する地下施設の3次元情報を長期にわたって持続的に共有、相互利用することを可能とし、誰もが各々の目的にあったデータを即時に得られる「自立即時統合型GIS」の概念設計を行い、技術的な課題を抽出するとともに、ニーズを明確化して事業としての可能性を検討することを目的としています。
東京都の一部地域を対象に、地下施設のデータベースの現状調査、自立即時統合型GISの概念設計及び各機関が整備したデータベースを統合化するケーススタディを行います。これらの検討結果をもとに、例えば東京都内の地下施設情報を目的に応じて統合・提供する場合の課題等を整理するとともに、新しいビジネスモデルの可能性についても提言します。
(1)地下施設データの現状調査
・地下施設データの管理状況調査(施設管理者へのヒアリング)
・地下施設データベース整備状況調査(施設管理者へのヒアリング)
・地下施設3次元情報収集に関するニーズ調査
(2)自立即時統合型GISの概念設計
・統合型データベースの概念設計
・自立即時統合型GISの実現可能性検討
(3)ビジネスモデルの提言
・地下施設の3次元情報提供、データ更新作業などのビジネスモデルの可能性検討
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今回、新たに加入された会員企業2社をご紹介します。
| 会社名 | 株式会社 技研製作所 | |
| 所在地 | 〒135-0063 東京都江東区有明一丁目3番28号 www.giken.com |
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東京本社 管理本部 | |
| 事業内容 |
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| 会社名 | 株式会社 JPハイテック | |
| 所在地 | 〒102-0073 東京都千代田区九段北4丁目2番5号 http://www.jphytec.co.jp/ | |
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エンジニアリング事業本部 | |
| 事業内容 | 株式会社JPハイテックは、電源開発株式会社(J-POWER)が保有する全国約70箇所の水力発電・送変電設備の保守管理を担い電気・土木・建築・送電・補償部門の エキスパートとして、水力発電・送変電設備の建設・保守管理をはじめ、あらゆるお客様のさまざまなニーズにお応えできる総合エンジニアリング企業です。JPハイテックの地下開発分野は、地質調査ボーリングから地熱井の掘削、WMCグラウト、総合解析にいたるまで一貫した専門技術を提供しています。 特にボーリング分野では、これまで多くの調査・開発を手掛けてきた実績と技術力を基盤として、WL工法による傾斜掘削や逸水対策等の独自の技術を駆使し多岐にわたる目的に応じた坑井の掘削に挑戦しています。これからも長年培ってきたノウハウと技術力を活かして、お客様の満足度を常に追及し、その信頼と期待に応え得る最高の品質・サービスと技術力を提供し続ける企業としてチャレンジしていきます。 |
□第299回サロン・ド・エナ開催のご案内
日 時:平成19年7月18日(水)17:30〜20:00 (於:当協会6階CDE会議室)
講 師:中尾 政之(なかお まさゆき)殿
東京大学大学院教授 博士(工学)NPO失敗学会 副会長
テーマ:「失敗学」から何を学ぶか
−失敗データベースを作っただけでは未来の失敗は防げないー
講演要旨: 「人は誰でも失敗する」は真実である。しかし、失敗の内容を分析してみると、過去に経験した失敗と同じであることに気がつく。つまり、「人は誰でも同じような失敗をする」が正しい理解である。
そこで、失敗学は失敗の情報を集めることから始める。しかし、どんなに膨大なデータベースを作っても、ほとんどは役に立たないことが多い。なぜならば、まず分析者が全くいないからである。次に言語分析技術が長足の進歩遂げているのに、その技術を使いこなせないからである。
講演者は、連想検索ソフトウェアを用いて、JST(独立行政法人科学技術振興機構)が作った「失敗知識データベース」の中から、自分の感じているリスクと似ている事故事例を、自動的に検索するシステムを試行した。失敗を未然に防ぐためにどのような方策をとればよいか、上記検索システムも活用し、過去の失敗の事例をふまえ大事故の類似点、共通課題等についてご説明いただく。
(講演終了後、懇親立食パーティがあります)
申込要領:FAXで事務局へお申し込み下さい。申込多数の場合は先着順で締め切らせていただきます。
地下開発利用研究センター 事務局 中村(TEL:03-3502-3671/FAX:03-3502-3265)
地下センターのホームページ(http://www.enaa.or.jp/GEC/)から直接申込みができます。
舌句雑感は、都合により休載します。