第55号/1994.3

■地下利用懇談会発足

■委員会報告

■平成6年度補助金予算

■平成6年度新規分科会

■平成6年度新規プロジェクト推進事業

■第157回サロン・ド・エナご案内


■地下利用懇談会発足■

通商産業省の要請により、地下が身近なフロンティアである可能性に基づき、街づくりおよび産業経済の新たな発展の視点から幅広く議論を行うために、「地下利用懇談会(委員長:伊藤滋慶応大学教授)」が3月9日に発足しました。
この懇談会には学識経験者、建築家、評論家、作家、ジャーナリスト、マスメディア、銀行、自治体、ディベロッパー、設計や、エネルギー・輸送を含む公益事業など各方面の関係者が参加しています。

この懇談会で、事業性が成立する方策、現実的で夢のあるプロジェクトにおける官民の役割、市場規模や市場喚起などの視点から、従来の議論をも踏まえつつ幅広く議論し、
@都市環境・産業立地を解決する地下利用理念、
A夢のあるプロジェクト、
Bわが国での計画の在り方と市民・事業・行政間のコラボレーション(協調)、
C市場規模および事業性
につき、5月末まで検討を進めることになりました。
発足に当たり高島章環境立地局長から、「経済・産業と国民生活の構築について、やるべきことについて意見を得たい、また国民の賛同を得られる方向と進め方について相談していきたい」旨、来賓挨拶を戴き、議事に従い地下利用の現状認識と基本理念、議論の進め方を中心に討議を行いました。
また、懇談会をサポートする作業部会も編成され、活動に入っています。

■地下利用懇談会名簿■

今回発足した地下利用懇談会のメンバーは次の方々です。

座 長 伊藤 滋  慶応大学 環境情報学部教授
副座長 小島 圭二 東京大学 工学部教授
委 員 安藤 忠雄 建築家
委 員 井畔 瑞人 清水建設且謦役 土木本部副本部長
(地下開発利用研究センター 技術専門委員会 委員長)
委 員 石井 清  東京電力梶@常務取締役
委 員 猪瀬 直樹 作家
委 員 餌取 章男 科学ジャーナリスト
委 員 大澤 隆太郎  東京ガス梶@取締役
委 員 尾島 俊雄 早稲田大学 理工学部教授、理工学部総合研究センター所長
委 員 加野 英資 鞄本興業銀行 常務取締役 調査本部長
委 員 斎藤 宏保 日本放送協会 チーフ・プロデューサー
委 員 堺屋 太一 作家・経済評論家
委 員 鈴木 卓爾 三菱地所梶@専務取締役
委 員 平井 堯  鞄建設計 常務取締役 東京第二設計事務所長
委 員 藤原 俊朗 新日本製鐵梶@常務取締役 技術本部長
(地下開発利用研究センター 運営会議 委員長)
委 員 山本 卓朗 東日本旅客鉄道梶@取締役 用地企画部長
委 員 吉原 朋之 東京都 都市計画局 技監

■同上作業部会名簿■

地下利用懇談会の作業部会のメンバーは次の方々です。

部 会 長 石崎 秀武  清水建設梶@技術開発センター 土木生産技術開発部 部長
副部会長 大川 孝   大成建設梶@技術開発部 地下空間開発室 室長
委 員 根井 寿規  通商産業省 環境立地局 総務課 課長補佐
委 員 堀尾 容康  通商産業省 環境立地局 産業施設課 課長補佐
委 員 津山 濶次  石川島播磨重工業梶@機械鉄構事業本部 技術開発部 部長代理
委 員 合力 俊郎  NKK 総合エンジニアリング事業部 プロジェクト営業部 次長
委 員 山口 義明  椛蝸ム組 土木技術本部 技術第四部 課長
委 員 保国 光敏郎 鹿島建設梶@建設総事業本部 土木技術本部 地下開発室 室長
委 員 倉持 安孝  川崎重工業梶@技術総括本部 開発室 主査
委 員 古見 喜八郎 コマツ 研究本部 技術統括部 主査
委 員 清水 一都  清水建設梶@技術開発センター 土木生産技術開発部 課長
委 員 三木 甫   新日本製鐵梶@建材開発技術部 土木建材技術グループ 部長代理
委 員 細田 泰宏  大成建設梶@技術開発部 地下空間開発室
委 員 山田 弘道  樺|中工務店 ニューフロンティア エンジニアリング本部 技術部 次長
委 員 加畑 長昭  日揮梶@原子力・環境・エネルギー事業本部 副本部長
委 員 岡部 治正  鞄建設計 土木設計事務所 設計部 設計主管
委 員 吉村 和彦  滑ヤ組 技術本部 技術研究所 土木技術開発室 主任研究員
委 員 新貝 和照  富士電機梶@制御システム事業本部 技術企画統括部 主席
委 員 米澤 勉   三菱地所梶@技術開発室 副室長



■委員会報告■

○センター運営会議

日時: 3月16日(水)13:30〜15:00
議題: @平成6年度事業計画および予算
A平成6年度新規研究テーマ
B平成5年度事業内容
C地下利用懇談会他

通商産業省環境立地局産業施設課長・加藤裕之氏、課長補佐・堀尾容康氏、機械情報産業局産業機械課係長・栗田雅弘氏、工業技術院研究開発専門職・窪田俊二氏を来賓にお迎えして開催され、加藤産業施設課長よりご挨拶を戴いた。
議長は、平成6年度事業計画および予算について事務局より説明後、審議、了承された後、平成6年度新規研究テーマおよび平成5年度事業内容について事務局より報告、了承された。
また、地下利用懇談会およびガイドブック購入予約についても報告、了承された。

○大深度地下空間開発委員会

日時: 3月15日(火)10:00〜12:00
議題: @平成5年度研究開発成果について
A平成6年度研究開発取り組み方針および予算について
B産業技術審議会大深度地下空間開発技術分科会について
C実証実験計画について
D平成6年度特別分担金について
E平成6年度地下センター事業計画および予算
Fその他

通商産業省工業技術院研究開発官・漆原英二氏、技官・中山紀夫氏、通商産業省機械情報産業局産業機械課係長・栗田雅弘氏、NEDO産業技術研究開発部主査・小池章久氏を来賓にお迎えして開催され、漆原開発官より本研究開発を最後まで押し進めた後の利用と応用を十分に考えておくことが大事であるとのご挨拶を戴いた。議事は、議題に則って事務局より説明がなされた後、活発な審議に入り、各案件とも了承された。

○研究企画委員会

日時: 3月14日(月)13:15〜15:00
議題: @平成6年度事業計画および予算
A平成6年度新規研究テーマ
B平成5年度事業内容
C地下利用懇談会他

議事は平成6年度の事業計画および予算について事務局より説明され、審議、了承された。平成6年度新規研究テーマについては、事務局より説明があり、審議の結果、分科会2テーマ、プロジェクト推進事業1テーマが選定された。(内容は本紙4ページ参照)
また、平成5年度事業内容、地下利用懇談会、ガイドブックの購入予約についても事務局より報告があり、了承された。

○技術専門委員会

日時: 3月14日(月)10:00〜12:00
議題: @平成5年度研究開発成果について
A平成6年度研究開発取り組み方針および予算について
B産業技術審議会大深度地下空間開発技術分科会について
C実証実験計画について
D平成6年度特別分担金について
E平成6年度地下センター事業計画および予算
Fその他

通商産業省環境立地局産業施設課課長補佐・堀尾容康氏、NEDO産業技術研究開発部主査・小池章久氏を来賓にお迎えして開催された。議事は、平成5年度研究開発成果について事務局より報告があり了承された後、平成6年度研究開発取り組み方針および予算、実証実験計画と平成6年度特別分担金について説明がなされ、審議、了承された。



■平成6年度補助金予算(案)■

平成6年度機械工業振興資金要望総括表(単位:千円)



■平成6年度新規分科会■

平成6年度新規分科会テーマとしては下記の2テーマが選定されました。

a@ テーマ名 研究概要
都市内の多目的地下貯水システムに関する調査研究 大都市における人口当たりの自然水源の減少や、降水量の殆どが未利用で河川の増水につながっている現状を踏まえ、普遍的に存在する地下涵養水を活用した防火用水や緊急用飲料水、公園の散水など多目的に利用できる貯水システムについて総合的に検討する。
新社会インフラとしての地下多目的人工地盤構想に関する調査研究 大都市における地下空間の多層利用および機能再整備に対応可能なフレキシビリティを併せ持つ新社会インフラとしての地下多目的人工地盤構想について、全体モデルを構築するために、対象機能の検討対象地区の絞り込み、構造、機能、環境システム等の検討を行う。



■平成6年度新規プロジェクト推進事業■

平成6年度新規プロジェクト推進事業テーマとして下記のテーマが選定されました。

a@ テーマ名  研究概要
地下式減圧トレーニングセンターに関する研究 市民の健康指向や能力向上指向を踏まえて、大規模(400mトラック、50mプール)な地下式減圧トレーニングセンターの建設を想定して基本条件の整理、把握を行う。



■第157回サロン・ド・エナご案内■

テーマ: 「ロサンゼルス・ノースリッジ地震被害調査報告」
講 師: 今井 常雄氏(応用地質且謦役企画部長)
日 時: 4月20日(水)17:30〜20:00
会 費: 3,000円(非会員5,000円)(当日受付にて申し受けます。)
場 所: 当協会AB会議室