第82号/1996.7

■ミニドーム完成披露

■理事長退任・就任のご挨拶

■第36回定例理事会開催

■平成9年度研究テーマの募集について

■地下センター調査研究組織図

■平成8年度地下利用推進部会発足


■玉置理事長退任、渡辺新理事長就任■

平成8年7月1日をもって、玉置正和氏(千代田化工建設椛纒\取締役会長)が退任され、新しく渡辺英二氏(日揮椛纒\取締役会長)が理事長として就任されました。玉置理事長には2年間にわたりご活躍いただき、当センターにもご尽力いただきました。渡辺理事長には、当地下センターの今後の充実と発展に力添えいただくこととなります。
(2、3頁に挨拶を掲載)



■ミニドーム完成披露■

既にマスコミ等でも盛んに報道されましたが、「大深度地下空間開発技術の研究開発」の基幹技術である、スパイラル天盤構造効果を確認する実証実験用の“ミニドーム”が完成し、関係者に披露されました。
神奈川県相模原市の地下空間実験場には5月30日から4日間に、約1000人が訪れ、初日は神事に続き、山口専務理事の開会の辞があり、玉置理事長の挨拶と来賓として通商産業省 工業技術院 平石院長の挨拶がありました。次いで、関係者代表の挨拶のあと、NEDO岩崎理事長の乾杯があり、多くの方々から祝賀していただきました。なお、31日には「大深度地下空間開発委員会」と「技術専門委員会」が、現地において開催されました。
議事内容は、下記のとおりです。

議題 1. 平成8年度新委員長の選出
2. 平成8年度実施計画
3. 平成8年度委託費
4. 平成7年度地下センター事業報告と決算見込み

委員長には昨年度に引き続き、高松氏(KOMATSU)と伊藤氏(大成建設梶jが選出されました。



■理事長退任のご挨拶■

玉 置 正 和

平成6年7月に前理事長・上床珍彦氏の後を受けて当協会の第7代理事長に就任いたしましたがこのほど退任させていただきました。2年間の理事長在任中は、通商産業省のご指導のもと、会員の皆様方をはじめ関係の方々から絶大なるご支援とご協力をいただきましたことを厚く御礼申し上げます。

お陰様でこの間、地下開発利用研究センターでは、一昨年8月、事務所を現在の場所に移転し、地下空間の開発利用に関わるニーズの発掘、課題の調査、研究開発テーマの検討、プロジェクト化テーマの検討などの他、様々な具体的委託研究や調査事業などにも積極的に取り組んで参りました。
例えば、今後の地下空間利用の指針となる「地下空間利用ガイドブック」を発行して関係者の参考に供したほか、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの委託により、大深度地下にミニドームを構築し、また、石油公団からの委託により、石油ガス国家備蓄基地4地点に関わる詳細調査、基本計画調査を実施したこと等であります。

今年で設立7年目を迎えます当センターが、地下開発利用のパイオニアとして認められ、この様に幅広く多様な活動を展開できる様になりました事は、ひとえに通商産業省のご指導や会員の皆様方、関係諸機関ならびに当協会の委員会および事務局の皆様方の熱意とご協力の賜物と、改めて厚く感謝申し上げる次第でございます。
今後は渡辺英二理事長のもとでエンジニアリング振興協会の事業がより一層充実し、発展しますよう、新理事長に会員の皆様方の格別のご支援を賜りますようお願い申しあげ、退任のご挨拶とさせていただきます。

■理事長就任のご挨拶■

渡 辺 英 二

この度当協会の第8代理事長に就任することになりました。たいへん重要な任務をお引き受けすることになりますが、歴代理事長が協会発展のために尽されてきたご努力にならって任期を全うしたいと考えておりますので、どうか通商産業省はじめ会員各位のみなさまのご協力をよろしくお願い申し上げます。

我が国の経済は四年にわたる停滞の時期を経てようやく回復の兆しを示してはおりますが、バブルの時代の後始末を含めて、政界・官界・経済界すべてにわたって新しい座標の設定が求められているのではないかという気が致します。二十一世紀を目前にして、我々は表面のリップル(さざなみ)だけでなく底を流れるタイド(潮流)を見極めるように努力しなくてはなりません。

地下開発利用研究センターも実験ドームが完成して新聞紙上にも大きく取り上げられ、また、たくさんの方々が見学においでになられたことは大変喜ばしいことです。私も内部に入れていただきました。エレベーターで下りてしまうとあっという間ですが、ドームの底辺に立ってあたりを見回しながら、地下八十二メートルということは通常のビルで言えば地下三十階ほどにあたるのだと言うことを考えまして大きな感慨を覚えました。二十一世紀に向かって、新しい空間資源の利用技術が宇宙・海洋と並んで広がってゆくことは、平地の少ない我が国において大きな意義をもつものであると思います。都市防災の問題やエネルギーの国家備蓄の問題にはかならずやこの技術が大きな役割を果たすことになるでしょう。また実験ドーム建設の過程で開発された技術は今後いろいろなところで活用されて行くと思います。この成果がぜひ次のステップにつながって行くことを心から期待しております。どうか今後も通商産業省をはじめ、関係諸機関のご指導と会員各社のご協力をお願い申し上げます。



■第36回定例理事会開催■

6月20日(木)午後3時30分から当協会会議室において、通商産業省 機械情報産業局 産業機械課長の中嶋 誠氏を来賓にお迎えして開催されました。 議題は次のとおりで、いずれも原案のとおり承認されました。

第1号議案 平成7年度事業報告及び決算報告の承認について
第2号議案 平成8年度日本自転車振興会から補助金を受け入れて補助事業を実施することについて
第3号議案 役員の選任について

@ 理事長の交替について
新理事長には、平成4年7月以来当協会理事として、協会事業に深く関与いただいている渡辺英二氏(日揮椛纒\取締役会長)にお願いすることで承認されました。就任日は7月1日です。
なお、前理事長の玉置正和氏には、従来と変わらぬご指導、ご鞭撻をいただくため、前例に則り顧問に就任いただくことで承認されました。

A 理事の交替について(7月1日付け)
次の方々の交替がありました(敬称略)。

新任 梅田 貞夫(鹿島建設椛纒\取締役社長)
辞任 宮崎  明
新任 柏原 正明(千代田化工建設椛纒\取締役社長)
辞任 玉置 正和
新任 下妻  博(住友金属工業椛纒\取締役副社長)
辞任 杉山  弘

B その他
平成2年6月以来、当協会・常務理事としてご尽力いただいた池松正盛氏は、このたび他へ転出されることになり、来る7月3日付けをもって理事退任の予定です。
なお、後任の理事の就任は、若干遅れる予定です。



■平成9年度研究テーマの募集について■

ただいま平成9年度の研究テーマを募集中です。詳しい資料は賛助会員窓口担当へ送付済みでありますので、この機会にぜひご提案をお願いします。

@募集区分 …  社会開発システムの策定に係わる調査研究テーマ(分科会テーマ)
社会開発プロジェクト等の計画策定・推進に係わる調査研究テーマ
(プロジェクト計画策定テーマ)
A応募期限 …  平成8年8月23日(金)までにご応募下さい。
B問い合わせ …  当協会 技術開発第1部 小林/中村 まで
TEL/FAX:03−3502−3671/03−3502−3265)



■地下開発利用研究センター調査研究組織図■

平成8年度の調査研究組織は、以下のとおりです。



■平成8年度地下利用推進部会発足■

6月4日(火)10:00から、当協会会議室で平成8年度地下利用推進部会発足の準備のため、各専門部会の部会長・副部会長と担当事務局による幹事会が開催されました。 各専門部会の部会長・副部会長は下記のとおりです。

新分野開発専門部会…  部会長  森  清就 氏(褐F谷組)
副部会長 山口 隆志 氏(新日本製鐵梶j
都市開発・産業育成専門部会…  部会長  西野 光重 氏(東京ガス梶j
副部会長 山本 武文 氏(椛蝸ム組)
プロジェクト研究専門部会…  部会長  藤川 富夫 氏(東急建設梶j
副部会長 蓑 由紀夫 氏(潟_イヤコンサルタント)

幹事長には森氏(褐F谷組)、副幹事長には西野氏(東京ガス梶jが選任され、部会活動の詳細と今後の進め方について検討されました。
6月20日(木)9:30には3専門部会の合同会議が開催され、平成8年度「地下利用推進部会」が発足いたしました。多数の会員企業の皆様からご応募いただき、59社から78名の参加となりました。当日は、山口専務理事の挨拶の後、来賓の通商産業省 環境立地局 産業施設課 神谷技官が紹介され、各専門部会の部会長・副部会長と担当事務局が紹介されました。各部会長の今後の抱負を含めた挨拶の後、経緯及び主旨説明と部会運営要領・活動細目の説明が事務局からあり、各専門部会に分かれて今後の進め方等が打ち合わせされました。今後は、各専門部会毎に精力的な活動が展開されます。