水素時代来る! ……… 何故水素か

[現代社会のエネルギー資源:化石エネルギー]
 現代社会は、エネルギー資源の大量消費により支えられています。そして現在、そのエネルギー資源の大半は化石エネルギー(石油、石炭、天然ガスなど)が大半を占めています。しかしながら、化石エネルギーは、将来における枯渇が心配されており、また、酸性雨、地球温暖化をはじめとする地球環境問題の原因ともなっています。

[再生可能エネルギー:自然エネルギー]
 一方、水力、太陽光などの自然エネルギーは、クリーンで、地球上に広くかつ豊富に存在しています(太陽と地球のある限り!!!)。これら自然エネルギーは、自然環境の中で無限に繰り返し利用できることから、再生可能エネルギーとも呼ばれています。それをどのように大量のエネルギー消費社会で使い物になるエネルギーに転換すればいいか、どのように輸送、貯蔵して、利用できるようにすればいいか。

[クリーンなエネルギー媒体:水素]
 このような再生可能エネルギーの二次エネルギー媒体として、水素が大きく期待されています。その理由は、  すなわち、再生可能エネルギーを、例えば水力発電で電気エネルギーに転換します。次にその電気エネルギーで水を電気分解して水素を取り出し、目的地まで輸送・貯蔵します(電気エネルギーは、現在では送電線がないと輸送できませんし、大量貯蔵もできません)。運ばれ、貯蔵された水素は、今度は燃料電池で電気エネルギーに転換されて社会生活に利用されます。また水素を燃焼させて熱エネルギーとして取り出すこともできます。目的地では必要な時期に必要な量だけ利用できることになります。
 地球環境や健康に有害な物質を放出しない燃料、水からつくられ水に戻る燃料、それが水素です。

[水素時代]
 水素がこの地球上で最も優れたエネルギー源として化石エネルギーに取って代わるのも間近です。というよりすでにはじまっています。海外でも国内でも水素を利用した燃料電池自動車が試験走行しています。燃料電池による発電設備も使用されています。
 日本では、平成14年(2002年)12月2日、総理大臣官邸において燃料電池自動車の納入式が行われ、世界で初めて市販されました。米国においても大統領が国家戦略として「水素エネルギー社会」の実現に取り組む考えを表明しました。2020年頃を目標に主要エネルギーを水素に転換するということです。

[WE−NET]
 WE-NET (World Energy Network;水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術研究開発)は、この水素を二次エネルギー媒体とした再生利用エネルギーの国際的な利用を実現していくために企画・立案され、1993年から活動してきました。

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