外郭にスパイラルトンネルがあるドーム状空間に関する調査研究報告書
(平成14年度)
活動要旨:
本調査研究は、スパイラルトンネルを有するドーム状の大規模な地下空間を提案し、特に長期に亘る施設の維持管理を確実に担保する方法としてのスパイラルトンネルの有用性について、基礎的な検証を行うものであります。なおドーム状の大規模な地下空間を構築する技術は、既に当協会・地下開発利用研究センターにて、技術開発がなされています。
本調査は平成13〜14年度の2年間にわたって実施されました。平成13年度は、平成12年度の事前研究に引き続き、高度な管理を要する産業施設に関する調査、新しいドーム型空間の構造および構築・モニタリング・地下水環境評価に関する検討を行いました。
新ドームは対象貯蔵物質として原子力発電所の解体に伴う放射性廃棄物等を想定し、一般的な泥質堆積岩の地下150mに直径50mのドーム空間を築造するもので、スパイラルトンネルは止水構造として、危険物の移動を必要としない最終段階ではドームを埋め戻し、作業員はドーム内には立ち入らないという前提を置きました。
このケーススタディの実施により、モニタリング技術・地下水環境技術の確立、概算工事費の算出など多くの成果を得ることが出来ました。
委員長 小島 圭二(地圏空間研究所代表)
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