各サブタスクの平成8年度の成果概要


1.サブタスク1 総合評価と開発計画のための調査・研究

1.1 研究開発目標

 総合評価と開発計画のための調査・研究の第I期(平成5年度〜10年度)研究開発計画の目標は、第I期研究開発成果の評価及び第II期計画原案の作成である。平成8年度の研究計画はWE−NETを構成する各要素技術の研究開発状況の現状整理、WE−NETプロジェクト全体の総合調整、開発成果の横断的評価と第I期研究開発計画の検討、および第II期計画の検討である。
 研究計画実施のために、各サブタスクの委員長、学識経験者からなる委員会を設置し、WE-NET全体システムおよび各構成技術の開発を担当する各サブタスクの研究実施計画および研究成果を検討した。また、(財)エネルギー総合工学研究所・WE−NETセンター内に設置している各サブタスクの研究リーダーよりなる「研究リーダー会議」を通じ、研究開発の現況把握を行うと共に、各サブタスクにまたがる諸問題につき調整を実施した。
 上記研究計画および実施・推進体制のもとに平成8年度の研究を実施した。以下にその検討と成果の概要を示す。

1.2 平成8年度の研究開発成果

(1) WE−NETを構成する各要素技術の研究開発状況の現状整理
 サブタスク1として、各サブタスクの委員会および各開発部会に原則的にすべて出席し開発状況の把握につとめた。また、毎月1回開催される研究リーダー会議にて最新の進捗状況の把握を行い、それを毎月簡潔な一覧表にまとめた。また、これらの調査結果は全体の総合調整、パイロットプラントを含む研究計画の検討等に有効に活用された。

(2) WE−NETプロジェクト全体の総合調整
 研究リーダー会議を通じて問題提起を受けながら各サブタスク間にまたがる要調整事項について検討した。本年度の重点的調整事項は「トータルシステムコスト検討」、「開発段階における安全対策」等であり、合計11項目の調整を実施中である。

(3) 開発成果の横断的評価と第I期研究開発計画の検討
 本年度は中間評価が実施されたため、前述の委員会にて、平成5年度から平成8年度までの4年間の開発成果の横断的評価を実施すると共に、中間評価への対応を実施した。また、これらを踏まえて平成9、10年度実施計画案が確認された。

(4) 第II期計画の検討
 第II期に予定されている水素燃焼タービン検証試験計画(小規模プラント)に関し検討し、水素燃焼タービンの開発ステップに関する概略計画案を示した。また、中間シナリオの検討を実施し、中間シナリオWGでの議論、関連調査結果をベースに中間シナリオに関する「中間取りまとめ」(案)を作成した。

1.3 今後の進め方及び課題

平成9年度には、中間シナリオを完成すると共に第II期のWE−NET基本計画を検討し、平成10年度には第I期開発成果全体の評価を行うと共に第II期計画を詳細検討する。