地下利用推進部会報告書
地下利用推進部会報告書(要旨)
(平成6〜9年度)
地下利用推進部会は、「マスタープラン専門委員会」ならびに「ガイドブック専門委員会」に続く 第3の柱として、地下空間利用に関する基本問題および地下空間利用ニーズを具体的に把握・解決して、一層の地下開発利用促進を図るために、1994年2月に発足した。
本部会は、第1期(1994〜95年度)および第2期(1996〜97年度)として展開された。
第1期では、幹事会のもとに「基本問題部会」「都市部会」「地方部会」および「既存空洞部会」の4部会で構成され、基本問題部会は14件の基本的な課題のテーマ提案を行い、都市部会では、京都市より21世紀の都市づくりビジョン策定に際し、長期的視野と総合的な評価に基づく地下利用方策を打ち出すための協力要請があり、「歴史・文化都市における地下活用のあり方の調査研究」(1996年度のプロジェクト計画策定事業)を提案した。 地方部会は、東日本地域、西日本地域の自治体へアンケート調査を実施し、既存空洞部会は、既存空洞の情報収集と現状の把握ならびに問題点の抽出を行い、代表事例として神岡鉱山および釜石鉱山について、活用の可能性を検討した。
第2期では、当センターの調査研究成果を積極的に各自治体にPRし、地下開発利用の普及を図ることを目的として、幹事会のもとに、「新分野開発専門部会」「都市開発・産業育成専門部会」および「プロジェクト研究専門部会」の3部会が設置された。 新分野開発専門部会は、夢のあるプロジェクトの研究活動を骨子として、地上環境緩和システム、美しい国土の創造、地下高速輸送技術および砂漠地帯における地下利用の4つのテーマについて、調査研究を行った。 都市開発・産業育成専門部会は、将来の地下利用の課題調整、地下利用事例や近未来の動向および 地下都市の必要機能について検討し、大・中都市における地下空間利用や地下利用技術の可能性を中心に調査研究を行った。 プロジェクト研究専門部会は、「地方への適用」という視点から、地方における地下利用の課題と問題点の抽出を行い、地下利用施設のデータベース化、西日本地域の海浜型地下利用施設のモデルスタディおよび東日本地域の内陸型既存空洞利用施設のモデルスタディを行った。
今後の取り組み方としては、第1〜2期の調査研究成果を踏まえ、我が国の社会資本整備の現況と将来の社会情勢の変化等も考慮して、夢と実現性のあるテーマを設定し調査研究を行う予定である。
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