「《第291回 サロンドエナ》」開催のご案内

日時 平成18年11月15日(水)  17:30~20:00
場所 当協会 6階 CDE会議室
プログラム ● 講 演(17:30~19:00)
  [テ ー マ] ピークオイル論
-その意味するところ、油断せず需給緩和策を!-
  [講  師] 藤田 和男 殿
芝浦工業大学MOT大学院教授、東京大学名誉教授
  [講演趣旨]  近年の原油価格の高止まり傾向とピークオイル論への注目は、国際エネルギー市場の構造変化と地政学的リスク要因に相俟ってますます増大しており、その結果、石油系燃料価格に対する市場経済的な選択や地球環境問題への配慮も余儀なくされている。
1859年米国ペンシルバニアで商業生産されて150年、20世紀は石油が一次エネルギーの主役の座を占めてきた。21世紀に入り中国、インドなどの台頭による世界的な石油需要の増加、供給能力のピークアウト、中東情勢の緊迫化、世界各地での国際テロ紛争が多発したため、原油価格は高レベルが恒常化している。
「ピークオイル論」とは世界の石油供給能力がピークを迎え、石油需要を満たすことが限界に達し、近い将来に減退局面に入ると言う見解である。地球上の66億人の人口はさらに増え、開発途上国が次々に経済発展をして行くためには、現在世界が消費する石油換算約100億トン/年の一次エネルギーの需要はさらに増加せざるを得ない。その40%を占める主役の石油が近い将来に供給ピークに達する懸念があるなら、資源小国日本こそ油断せずに、火急速やかに省石油、石油代替緩和策を講じる戦略が必須であろう。新たなエネルギー需給システムへの転換には莫大な投資と長い年月を必要とするからである。
本講演では、「ピークオイル論」についてその意味するところ、世界の識者のピークオイル時期の見解の幅を論じる。しのびよるピークオイルに対処する緩和策のポートフォリオを紹介し、その中で特に石油開発会社の責務と思われる石油供給能力増強のためのビジネスチャンスについて述べて頂く。

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