皆様、新年明けましておめでとうございます。
2023年の年頭にあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。
年頭に当たり、平素より会員の皆様から温かいご指導ご支援を賜り心より御礼申し上げます。

最初に2023年の干支(えと)についてお話したいと思います。干支(えと)とは、古代中国に源を発する十二支(じゅうにし)と十干(じっかん)を組み合わせたものです。十二支(じゅうにし)は、もともと12ヵ月の月を表すもので、十干(じっかん)は、10日のまとまりで日を数えるための呼び名でした。
2023年の干支(えと)は、十二支(じゅうにし)でいうと「卯年(うどし)」、十干(じっかん)では「癸(みずのと)」となります。卯年(うどし)の「卯(う)」には、字の形から、「冬の門が開き、飛び出る」という意味があり、「癸(みずのと)」には、「春間近でつぼみが花開く直前である」という意味があると言われています。
従って、この2つの組み合わせである癸卯(みずのと う)は、「これまでの努力が花開き、実り始める」といった意味を持ち、大変縁起が良いとされています。2023年の癸卯年(みずのと うどし)は、私たちの日常が大きく花開き、飛躍する一年にならんことを祈念致します。
さて、昨年は、世界秩序を揺るがすロシアのウクライナ侵攻等の地政学リスクの高まり、資源高やエネルギー安全保障の問題、インフレ、米中対立、サプライチェーンの分断、COP27でも議論された気候変動問題など、世界経済・金融市場に神経質な動きを与え続けました。

また、国内に目を転じると、わが国経済は、急激な円安の影響などを受けつつも、コロナ対策と経済活動の両立が進むもとで、少しずつ持ち直す気配が見えます。
ただし、昨今の資源価格高騰は、世界市場に「安価な化石燃料へ回帰」の流れを再燃させ、脱炭素化の流れとは逆行する混迷状態をも生み出しています。
世界中が混沌とする中、これまでとは違う新たな潮流を確実に見つけることが重要です。われわれエンジニアリング業界は、市場が変わるなかで、柔軟に適応できる人材の多様性(ダイバーシティ)と、変化する市場に対応する技術の蓄積と研鑽を成長源にしてまいります。
エンジニアリングという技術の社会実装力を最大の武器として、エネルギー革命的な時代に挑戦し、商機の拡大を通じて、持続可能な社会への発展に貢献して行きたいと思います。

ここで、当協会の活動について少しお話をさせていただきます。

昨年は、景気低迷にもかかわらず、17社が新規に入会し、会員数は250社を優に超える団体になりました。新規会員企業の皆様からは、「エンジニアリング協会メンバー企業と交流を持ちたい」、「有用な講演を聞きたい」、「業界情報を得たい」といった新たな出会い・気付きを求める声が数多く聞こえます。

私達は、会員企業の皆様にとって、常に魅力があり、気付きが得られる協会活動を続けて参りたいと考えて居り、特に今年は、会員企業間のビジネスマッチングを強化します。その一環として、協会のホームページ上にてビジネスマッチングが行えるよう「会員のひろば」を抜本的に見直します。早ければ今春公開する予定です。ご期待ください。

エンジニアリングビジネスにおいても、会員各社の皆様におかれては、新たなターゲットの達成に向けて情熱をかけ、挑戦を続けられることを祈念致します。立ちはだかる障壁の突破が必要な時には、業界内外との必要な合従連衡の組成もあると思います。

引き続き、業界団体として、この難しい時期であるからこそ、そこには新たな芽、ビジネスチャンスがあるという信念に基づき「癸卯(みずのと う)」の今年、果敢に活動を続けていく所存です。

この一年が会員企業の皆様の益々のご隆盛と、本日ご臨席の皆様のご多幸を祈念して、私の年頭挨拶とさせていただきます。

2023年1月5日
一般財団法人エンジニアリング協会理事長

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