平成25年度エンジニアリング功労者賞受賞報告会

平成25年度エンジニアリング功労者賞では、功労者賞でグループ14件、個人(国際協力)1件が表彰されました。本年度は、エンジニアリング産業の技術力の向上に貢献した「エンジニアリング振興」分野において、特に有力な案件が多かったことが特徴として挙げられます。そのレベルの高さに日本のエンジニアリング産業の明日を確信するものです。
昨年は、エンジニアリングシンポジウムの2日目に、平成24年度功労者賞受賞案件4件の講演を実施し好評を博しましたが、本年は、シンポジウムが1日制になり、本セッションは実施されません。そこで、本年は、別途平成25年度功労者賞受賞案件4件の報告会を行うこととなりました。これらの案件は、会員企業各位のプロジェクト遂行にとって多いに参考になるものと思われます。

開催日時 平成25年8月30日(金) 13:30 ~ 17:20
開催場所 エンジニアリング協会 会議室
〒105-0001
東京都港区虎ノ門3-18-19(虎ノ門マリンビル10階)
TEL:03-5405-7201 
参加費用 一般価格:無料  会員価格:無料
定員 100名
募集期間 平成25年7月31日(水) ~ 平成25年8月29日(木)
お問い合わせ先 一般財団法人エンジニアリング協会 業務部
TEL:03-5405-7201 FAX:03-5405-8201
担当:和泉、溝川、望月

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プログラム

報告1(環境貢献)

環境配慮型内陸立地水族館

西村正宏(大成建設(株)エンジニアリング本部 エネルギーインフラ統括グループ グループリーダー)

本件は、環境負荷の低減と事業性を向上して、都市部に位置する内陸立地水族館の推進に関するものです。人工海水製造システムによる水質維持とCO2削減、大容量プール蓄熱による電力平準化、高性能ろ過システム・海水再利用システムによる水資源の保護を行い、環境維持に貢献しました。さらに、都市部での水族館の建設・運営を実現し、海洋生物との触れ合いを通じた環境教育の実現と事業性の向上を併せて達成しました。

報告2(エンジニアリング振興)

磐城沖プラットフォーム撤去工事

山内雅也(新日鉄住金エンジニアリング(株) 海外海洋事業部 海洋設計技術部)

本件は、磐城沖ガス田操業終了に伴い、洋上の海洋掘削施設(プラットフォーム)を撤去する工事で、上部構造(6千t)と下部構造(25千t)の撤去を行うもので、国内最大、世界的にも最大規模の海洋構造物撤去工事です。上部構造は分割後クレーン船で撤去、下部構造は、水深100mの位置で切断、下部ジャケットはそのまま残置し、上部ジャケットを近傍の海底に倒置しました。本工事の技術的課題は、水深100mでダイバー無しにジャケット鋼管部材を切断すること、波浪による激しい船舶動揺の中で重量2~3千tの上部ジャケットを大型クレーン船で吊上げ横倒しすることでした。

報告3(エンジニアリング振興)

中央環状品川線シールドトンネル工事

谷口 敦(大成建設(株) 東京支店土木部技術部第一プロジェクト室 室長)

本件は、首都高速道路中央環状線の南側部分のシールドトンネル工事です。
セグメント同時組立、国内最大幅2mのセグメント、過去最大の土砂搬送能力を有する連続ベルコンを採用して、過去類例の無い月進500m以上の急速掘進を行いました。また、特殊なカッタービットを採用し、ビット交換を一切行わずに、8kmの超長距離シールドを掘削しました。また、道路床版工事では一径間合成床版構造を採用し、並列する2つのシールド間を接続する連絡坑工事を新規工法を開発して実施しました。結果、工期の大幅な短縮(4年→2年4ケ月)を実現しました。

報告4(エンジニアリング振興)

東京駅丸の内駅舎保存・復原工事

上浪鉄郎(鹿島建設(株) 東京建築支店 第二統括事業部)

本件は、重要文化財である東京駅駅舎を保存・復元しつつ、地下階を新設して免震装置を設置した工事です。
施工条件は、①駅の機能を確保しながらの施工、②中央線との近接工事、③施工中の耐震性の確保、④重要文化財を取り扱う工事、⑤既存建物の調査を進めながらの施工、です。
工事の特徴は、①戦災で焼失した3階部分の復原、②地下階を構築するために、駅舎を仮受けし、狭い地下での施工、③乗客の安全性・利便性を確保しながらの施工、です。

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